亀淵迪
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旧制小松中学、旧制四高を経て、1950年に名古屋大学理学部物理学科を卒業後、名古屋大学大学院理学研究科に進学。1951年 梅澤博臣と協力して、近似によらない荷電繰り込みの一般論を作り、副産物として、電磁場に対する電流(カレント)の応答公式(後に「線形応答理論の久保公式」と呼ばれる式の原型)や、カレントの応答関数の相対論的不変な表示公式(後の「レーマン Lehmann のスペクトル表示」と呼ばれる式と同等)を導入した(梅澤・亀淵、久保、レーマンの研究成果の位置付けについては、高橋康「昔話 名古屋における場の理論」素粒子論研究 2007年 114巻 6号 pp.35-48 の p.47 の記述も参照[2])。1952年 場の量子論の繰り込み可能性の条件を与えた(坂田昌一、梅澤博臣との共同研究)。1954年 理学博士(旧制)の学位を取得。博士論文の題目は「素粒子相互作用の構造に就いて」。その後、コペンハーゲン大学ニールスボーア研究所(1956年~1958年)、ロンドン大学インペリアルカレッジ(1958年~1963年)で研究。その後は、東京教育大学(現筑波大学)の教官(助教授、教授)となり、同大の朝永振一郎博士の後継者の一人として研究を進めた。また、大貫義郎と協力して、パラ統計に基づく場の量子論の具体化を行った。2008年素粒子メダル受賞(受賞理由:「くりこみ可能性に基づく相互作用の分類」)。
未完となっていた朝永博士の名著「量子力学」の最終巻(第三巻)を、朝永博士の遺稿を元にまとめ、1989年に出版したことでも知られる(角運動量とスピン―『量子力学』補巻 みすず出版)。