二兎を追う者は一兎をも得ず
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二兎を追う者は一兎をも得ず(にとをおうものはいっとをもえず)は、古代ローマからの言葉。
歴史
一度に多くの利益を得ようとして欲張ったならば、どこからも利益を得られなくなるということである[1]。2つの異なったことを同時に行ったならば、その両方が失敗に終わるということを意味する場合もある。2つの目標を立てて同時にその2つの目標の達成を目指すならば、そのどちらの目標も達成できずに終わるということを意味する場合もある[2]。
この言葉は古代ローマが由来である。ローマ法においての格言にこの言葉が存在していた[3]。
デジデリウス・エラスムスの『格言集』に、この言葉が収録されている[4]。
日本でこの言葉が用いられた最も古い例は、1877年に出版された『西洋諺草』であり、これは英語から翻訳された書籍である。だがこの言葉は英語のみでなくヨーロッパ全域において見られる言葉であったために、英語のことわざというのみでなく、西洋全体でのことわざと見て取れる。『西洋諺草』からわずか2年ほど後には、この言葉は既に『修身児訓』などの教科書で用いられるようになっていた。そして15年後には巖谷小波の小説で日常会話で用いられるほどにまでなっていた。同年の尾崎紅葉の小説でも、異なった表現で用いられていた。『西洋諺草』では700ほどの西洋のことわざが紹介されていたのであるが。その中で日本語として定着したのは10点程度という狭き門なのであった[5]。
北村孝一は自らの著書『ことわざの謎 歴史に埋もれたルーツ』で、この言葉を取り上げている。この書籍では西洋から入ってきて日本で定着した8つのことわざを取り上げ、それらの起源と過程を明らかにしている[6]。
脚注
- ↑ “二兎を追う者は一兎をも得ず | 会話で使えることわざ辞典 | 情報・知識&オピニオン imidas - イミダス”. 情報・知識&オピニオン imidas. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ デジタル大辞泉,ことわざを知る辞典. “二兎を追う者は一兎をも得ず(ニトヲオウモノハイットヲモエズ)とは? 意味や使い方”. コトバンク. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “翻訳/資料 ローマの法・格言・法諺抄 | NDLサーチ | 国立国会図書館”. 国立国会図書館サーチ(NDLサーチ). 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “Journal of English Language and Literature”. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “ことばと暮らし”. www.chikyukotobamura.org. 2026年3月20日閲覧。
- ↑ “北村孝一 『ことわざの謎–歴史に埋もれたルーツ』 | ことわざ学会”. 2026年3月20日閲覧。