井村徹
From Wikipedia, the free encyclopedia
三重県出身。旧制香川県立三豊中学校[2]、東京帝国大学第二工学部冶金学科卒業。
1957年(昭和32年)「発散X線を用いての単結晶の変形の研究」で、大阪大学より理学博士の学位を取得[1]。
1956年(昭和31年)藤田廣志(大阪大学名誉教授)との共同研究で、我国初の金属転位の直接観察に成功する。電子顕微鏡による格子欠陥の直接観察は、理論的研究が先行していた格子欠陥論に、初めて直接的な実証を与えた。1963年(昭和38年)より超高圧電子顕微鏡の開発に着手する[3]。金属の原子レベルでの変化の仕組みを、超高圧電子顕微鏡を用いて、材料の塑性変形を顕微鏡の中で起こさせ、転移の運動を実時間で観察・記録し、結晶の降伏と転位挙動、転位増殖並びに易動度、加工硬化、破壊における転位挙動、温度変化や高エネルギー粒子線照射の転位挙動に及ぼす効果、固一液界面の観察結果と結晶成長機構、転位の発生などに関した情報を得ることに勤めた[4]。1978年(昭和53年)「生きている金属」との題名で学術映画にまとめ、同年第16回チェコスロバキア国際科学技術映画大賞を受賞[5]。
1985年(昭和60年)4月2日から1986年(昭和61年)4月2日まで日本金属学会第34代会長を務めた[6]。
1994年(平成6年)「金属塑性変形の超高圧顕微鏡その場の観察による研究」(藤田廣志、大阪大学名誉教授との共同研究)で日本学士院賞を授与された[7]。