任務完了演説
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任務完了演説(にんむかんりょうえんぜつ)とは、2003年5月1日にアメリカ合衆国大統領ジョージ・W・ブッシュがイラク戦争の主要な戦闘作戦が終わったとする宣言をした演説[1][2][3]。西海岸のカリフォルニア州サンディエゴ付近の海上の空母エイブラハム・リンカーン艦上で[2]ゴールデンアワーに[4]行われ、テレビ放映された[4]。
ブッシュは「任務完了」("Mission Accomplished")と書かれた横断幕を背景にこの演説をした[5][6][7]。このことから「任務完了演説」と呼ばれるようになった[1]。
ブッシュは演説の冒頭で「イラクでの大規模な戦闘作戦("major combat operations")は終結した」と述べ、これは「アメリカ同時多発テロ事件に始まる米国の対テロ戦争("war on terror")における一つの勝利である」と位置付けた[8]。
これは戦争開始から1カ月の時点で行われた[9]、米国による事実上の戦勝宣言であった[1]が、この演説以後もイラクでのアメリカ軍の作戦は続き死者も増大したため、「完了」のメッセージが実態にそぐわないとする声が出た[10]。
演説は米国海軍の空母エイブラハム・リンカーンの甲板で行われ[11]、およそ5000人の乗組員が聴衆となった[11]。同艦はペルシャ湾でイラク戦争に参戦した艦の一つであり[7]、当時帰還兵らを載せて帰港する途中で、サンディエゴ付近の海上にあった[12]。
演説に先立ってブッシュは四人乗りの海軍機S-3B Vikingで着艦した[13]。Texas Air National Guardでパイロット経験のあるブッシュ自身も一時その操縦桿を握ったという[13]。その際、飛行要員の他、カメラマンや記者数十人がブッシュの到着を迎えた[11]。民主党議員らは演出過剰な登場シーンのために空母の運行計画が歪められたと非難したが、共和党関係者は飛行服姿の写真がブッシュのイメージアップになると考えた[14]。