傍観者効果
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キティ・ジェノヴィーズ事件は、1964年にニューヨークで起こった婦女殺人事件である[2]。この事件がきっかけとなり、傍観者効果が提唱された。社会心理学を学ぶ際には、必ず触れられる有名なエピソードである。
この事件では、深夜に自宅アパート前でキティ・ジェノヴィーズ(1935年 - 1964年)が暴漢に襲われた際、彼女の叫び声で付近の住民38人が事件に気づき目撃していたにもかかわらず、誰一人警察に通報せず助けにも入らなかったというものである(ただし深夜だったので「女性が襲われている現場」を目撃したわけではない住民も含まれている可能性がある)。結局、暴漢がその後2度現場に戻り、彼女を傷害・強姦したにもかかわらずその間誰も助けには来ず、彼女は死亡してしまい、当時のマスコミは都会人の冷淡さとしてこの事件を大々的に報道した。
なお犯人は逮捕前にも多数の強姦と2件の強姦殺人を犯しており、裁判で当時の心境を問われた際に「あいつ(目撃者)はすぐ窓を締めて寝るだろうと思ったが、その通りだった」と述べるなど、経験則として傍観者心理を理解していた[3]。
ただし現在では、当時の住民たちの「被害者が角を曲がって死角に入ったため見えなくなり、事態は終わったと思った」などの証言や「実際には警察に通報した者が居た」と言った事実に基づき、この事件が傍観者効果によるという定説は疑問視されている[4]。