出歯亀
男性のあだ名
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語源
出歯亀という言葉の語源は、1908年(明治41年)に遡る。この年の3月22日、豊多摩郡大久保村(現在の東京都新宿区大久保)の森山湯近くの空き地で女性が殺害され、手ぬぐいを口に押し込まれた状態で発見された。殺害されたのが下谷電話交換局長・幸田恭の妻エン子であったことで注目され、以前から女湯の覗き行為を行っていた植木職人の池田亀太郎(当時35歳)が強姦殺人の犯人として逮捕された[4][5]。池田は当初犯行を認めていたが、公判では取り調べ中に自白を強要させられたとして否認に転じた[6][7]。判決は無期徒刑だったが、控訴し[8]、後に13年間服役した[9]。池田はその後事件について口演を行った[10]。劇作家長谷川伸は冤罪を論じた[9]。
事件は衆目を集め、池田のあだ名であった「出歯亀」をとって「出歯亀事件」という名前で広く報じられ[5]、「出歯亀」は好色な男性を指す言葉となった[11][10]。初期は色情狂的な窃視・手淫・追跡・強姦・性的殺人の意味で使われたが、後に変態的行為・婦女暴行の意味で使われるようになった[12]。
その後、亀太郎は、再び新聞沙汰を起こす。出獄から11年、出歯亀事件から25年がたった昭和8年、5月5日付の東京朝日新聞に、「老痴漢、捕えてみれば往年の『出歯亀』」と報道された。早稲田の銭湯「松の湯」の裏手で、覗きの現行犯で捕まった亀太郎は、「立ち小便をしていただけだ。」と主張した。結局、微罪ということですぐに釈放されたが、本人は、「何分にも、あの前科ですから、そう思われても仕方がありません。」と語ったという[13]。
池田に「出歯亀」というあだ名がついた経緯は明らかではない[14]。当時の『東京二六新聞』は、何事にも口を出したがる(「出張る」)性格、出っ歯という身体的特徴[15]、「妄に出刃三昧を為す」性格の三説を紹介した[2]。