勝田層群
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20世紀後半以降の研究において、基本的に勝田層群は下位から順に植月層、吉野層、高倉層に三分される[4]。全体として勝田層群の堆積場は海進が起きていたと推測されている[1][4]。
- 植月層
- 陸成層[1]。下部で礫岩が、上部で泥岩が多く見られる[5]。淡水域から汽水域の堆積物で構成されており、またこれらの間の漸移相が見られる[4]。また、亜炭層の薄層を挟在する[4]。
- 秋田県北西部の男鹿半島から知られる台島型植物群に類似する植物化石が産出する[4]。
- 吉野層
- 砂岩が発達した浅海成層[1]。下位から順に眞加部礫岩部層および出雲乢砂岩部層に二分する見解と、楢砂質泥岩部層・田井礫質砂岩部層・高取礫岩部層に三分する見解とがある[4]。本層から得られた凝灰岩試料に対して適用されたフィッショントラック法より、17.9 ± 2.1 Maの放射年代が得られている[6]。
- Vicarya japonicaをはじめとする軟体動物、有孔虫のOperculina、および植物化石などが産する[4]。特に、ビカリア属やヒルギシジミ属などの貝類はマングローブ環境を示唆するものであり、また現在の熱帯域から亜熱帯域の潮間帯に生息するオキナワアナジャコ属の化石(新種Thalassina tsuyamensisを含む[7])も産出している[8]。脊椎動物化石ではケトテリウム科未定属未定種の鯨類が報告されている[3]。
- 高倉層
- 海成層[1]。砂泥互層から構成される[4]。2つの砂岩泥岩部層、あるいは2つの泥岩部層に区分される[4]。本層に含まれる凝灰岩から、16.2 ± 2.1 Maのフィッショントラック年代が得られている[6]。
- 微化石では、Crucidenticula kanayae帯あるいはDenticulopsis praelauta帯に対比される珪藻化石が知られている[6]。これらの化石帯は16.9~16.3 Maあるいは16.3~15.9 Maにあたり、約1600万年前前後の中新世バーディガリアン期ごろを示している[6]。また年代決定に至っていないものの、Actinocyclus ingens、Coscinodiscus marginatus、Stephanopyxis spp.、Thalassionema nitzschioidesなどの珪藻化石が発見されている[9]。
- 大型化石では、軟体動物、有孔虫、甲殻類の化石が知られる[4]。