南から来た男
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「私」は、ジャマイカのプールサイドで小柄な老人と若い男に出会う。老人は若い男に奇妙な賭けを持ちかけた。男の持つライターを10回連続で着火し、一度も失敗しなければ自分の持つ高級車を譲るが、失敗した場合は左手の小指をよこせというのだ。若い男は迷ったすえ賭けに挑戦することを決め、「私」も審判役をこなすことになる。 ホテルの老人の部屋で、彼は肉切り包丁を借りてくるようメイドに頼み、慣れた手付きで若い男の左手を固定する。すぐにでも指を切り落とせる準備が整うと、若い男が着火の挑戦を始める。
8回まで成功したところで、女性が部屋にやってきて老人に詰め寄った。彼女は、老人は今までに47本の指を集め、11台の車を失い、精神病院かどこかに入れられかけたのだという。 彼女の前で生気を失った老人を前に、女はこの男は賭けるものなど何も持っていないが、かつての興奮だけを忘れられないのだと語る。車も彼女のものだというので、「私」が車のキーを渡すと、女性は長い時間をかけて老人からすべてを取り上げたのだと語る。 キーを取った女性の手には、親指ともう一本しか指がなかった。
登場人物
- 私
- 語り手。目前で行われる奇妙な賭けの立会人として巻き込まれる。
- 若い男
- 自分のライターの確実性を自慢し、逡巡したうえで老人の誘いに乗る。
- 若い女
- 男の連れ。その場に居合わせたことから、賭けに立ち会うことになる。
- 老人
- 南米なまりのある男。若い男との勝負にキャデラック(ヒッチコック劇場ではスポーツカー)を賭ける。
- 老人の妻
- 最後に登場し、衝撃の事実を語る。