双曲体積
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数学の一分野の結び目理論において、双曲結び目(hyperbolic link)の双曲体積(hyperbolic volume)は、完備双曲計量に関する結び目補空間の体積である。体積は必然的に有限な実数である。非双曲結び目の双曲体積は、0 と定義されることがある。モストウの剛性定理により、体積は、結び目(絡み目)の位相不変量(topological invariant)である[1]。結び目不変量として双曲体積は、ウィリアム・サーストン(William Thurston)により、幾何化予想との関係で、最初に研究された[2]。
同じ双曲体積を持つ双曲結び目は有限個しかない[2]。双曲結び目のミューテーション(mutation)は同一の体積を持つ[3] 従って、同じ体積を持つ例をうまく作ることが可能である。実際、同じ体積の異なった結び目の集合として、任意に大きな有限集合が存在する[2]。実際、双曲体積は、結び目を識別するために非常に有効であることが証明されていて、結び目一覧作成(knot tabulation)を拡張しようとの努力の中で使われる。ジェフェリー・ウィークス(Jeffrey Weeks)の計算機プログラム SnapPea は、結び目(絡み目)の双曲体積の計算に使う、どこでも使えるツールである[1]。
さらに一般的には、双曲体積は任意の双曲3次元多様体に対しても定義することができる。ウィークス多様体は、任意の閉多様体(結び目補空間とは異り、カスプを持たない多様体)の中で、可能な限り最小の体積を持っていて、その体積はおおよそ 0.9427 [4]である。