古いヨーロッパ
From Wikipedia, the free encyclopedia
古いヨーロッパ (ふるいヨーロッパ、英語:Old Europe)とは、イラク戦争に反対したフランスとドイツのこと。2003年1月にアメリカ合衆国のドナルド・ラムズフェルド国防長官が、イラクの大量破壊兵器問題をめぐる武力行使に反対するフランスとドイツの2カ国を批判して放った言葉である[1]。ラムズフェルドは、ヨーロッパの同盟国に広がるアメリカへの懐疑をどう思うかというオランダのジャーナリストからの質問に対し、「そのヨーロッパというのはドイツとフランスのことだろう。私はそうは思わない。あれは『古いヨーロッパ』だと思っている。ヨーロッパのNATO加盟国全体を見れば新しい加盟国が増えて重心が東側に移っている」と述べた。
これが話題になった前後、アメリカのメディアでは、アメリカの立場を支持した中欧・東欧諸国は保守系政治評論家らに「新しいヨーロッパ」と持ち上げられることが増えた。これらの国は旧共産圏でNATO新規加盟国で、2004年には新しくEUに加盟する予定であった。1990年代末から2000年代のNATOにおいて、ポーランド、ハンガリー、チェコはスペインなどと組んでアメリカの軍事行動を支持することが多かった。政治評論家らはヨーロッパの重心が経済的にも国の数の面でも東に移りつつある上に政治的にも重要になりつつあるとして親米的な東欧をたたえ、一方でアメリカに懐疑的な西欧の古くからのEU・NATO加盟国、特にフランスとドイツを、経済も人口も老齢化しヨーロッパ内の政治的な独占力を失いつつある老いたヨーロッパだと批判した。