合成方法は、直接変換と間接変換に分けられる。[7]
世界的に主流なのが間接変換で、フィッシャー・トロプシュ法(FT法)を用いるのが代表的な合成方法である。この方法では、メタンから一酸化炭素(CO)と水素(H)からなる合成ガスを生成したのち、再合成してディーゼル燃料(軽油)やガソリンを直接生成する[8]。合成ガスの次にメタノールを経由するMTGと呼ばれる方法もあるが、コスト面からFT法が有利とされる[8]。
メタンは天然ガスからの改質でも生成可能であるが、CO2とH2を合成して製造(メタネーション)するのが有用である[8]。
二酸化炭素の調達先は、工場や発電所などから排出される二酸化炭素と、大気中の二酸化炭素がある。これにより、二酸化炭素による地球温暖化を直接的に抑制することも期待される。調達には、研究開発中の二酸化炭素回収・貯留・利用(CCUS)技術や空気からのCO2分離回収(DAC)技術が求められ、ともに実用化にはコスト削減が課題である[9]。
水素は水素単体の形で存在しないため、水素化合物にエネルギーを加えて水素を取り出す必要がある。製造される水素は、CO2排出形態により3つに大分される[10]。1つ目は、化石燃料の改質により水素を製造する方法(グレー水素)。既存の主要な水素製造方法であるが、CO2はそのまま排出される問題点がある。2つ目は、1つ目の製造法とCCUS技術を組み合わせたもの(ブルー水素)。CNとなるが、非効率である。3つ目は、再生可能エネルギーによる電力を用いて水を電気分解することにより製造する手法(グリーン水素)。完全CNかつ効率的プロセスで、将来の基本になるとされている[6]。
直接変換は、石炭やバイオマスの原料を直接中間製品や最終製品に変換する方法である。ガス化させてから合成するプロセスを省けるのが特徴で、褐炭を水素化して合成燃料を作るベルギウス法などが知られている。