器に非ず
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本田宗一郎と藤沢武夫の引退劇(1973年)は当時「最高の引退」と呼ばれていたが、それに疑念を持った清水は約10年以上にわたって取材活動を進め、知られざる裏側があったと確信を持ち著した。登場人物はほぼ仮名であるが、登場する具体的なホンダの商品名はそのままである。ホンダに関しての世の多くの著作はキャラクター性が高い本田をモデルとしたものが多いが、本作では藤沢を悪役の主人公として置いているのが特徴である。著者の特徴である「こきおろし」の作風で、本田(作中では五十島繁哉)を大人物として描き、対照的に藤沢(作中では神山竜男)を悪役主人公として描いているが、真偽はさだかではない。
作中において2人を好対照な人物として描き、神山(藤沢)をこきおろすためか、マン島TTレース参戦が五十島(本田)の発案となっていたり(実際には藤沢の発案)、エンジン開発において水冷を主張しけんか別れした若手技術者に五十島(本田)自身が復帰を呼びかけたりする(実際には空冷に固執する本田の振る舞いに失望して無断欠勤していた久米是志の復帰を取り計らったのは河島喜好)など、事実と異なる点が多数存在する。