国民負担率

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国民負担率(こくみんふたんりつ)とは、国民所得に占める租税負担率と年金健康保険介護保険など社会保険料(社会保障負担率)の合計の割合[1]

社会保障費の膨張と国民負担率の上昇

租税負担と社会保障負担を合わせたものを国民負担といい、国民負担を国民所得(労働者の賃金所得(雇用者報酬)・企業収益(営業余剰))で割った比率を国民負担率という[2]

  • 租税負担率 = (国税+地方税)÷ 国民所得 [3]
  • 国民負担率 = (租税負担 + 社会保障負担) ÷ 国民所得 [3]
  • 財政バランス = (SNA 純貸出 ÷ SNA 純借入) ÷ 名目GDP [3]
日本の財政推移 [3]
年度一般政府
財政バランス
(対GDP比; %)
中央政府
財政バランス
(対GDP比; %)
地方政府
財政バランス
(対GDP比; %)
社会保障基金
財政バランス
(対GDP比; %)
租税負担率 (%)国民負担率 (%)
19561.4---19.522.8
19571.3---19.523.0
1958▲0.1---18.522.1
19591.0---18.021.5
19602.2---18.922.4
19612.4---19.523.3
19621.3---19.323.3
19631.0---18.722.9
19641.0---19.023.4
19650.4---18.023.0
1966▲0.4---17.222.3
19670.8---17.422.5
19681.2---18.123.2
19691.8---18.323.5
19701.80.0▲0.42.218.924.3
19710.5▲1.0▲1.02.519.225.2
19720.2▲1.1▲1.12.419.825.6
19732.00.4▲1.02.621.427.4
19740.0▲1.4▲1.32.621.328.3
1975▲3.7▲4.0▲2.12.418.325.7
1976▲3.6▲4.3▲1.62.318.826.6
1977▲4.2▲5.0▲1.82.718.927.3
1978▲4.2▲4.8▲1.72.420.629.2
1979▲4.4▲5.7▲1.42.621.430.2
1980▲4.0▲5.4▲1.32.621.730.5
1981▲3.7▲5.2▲1.22.822.632.2
1982▲3.4▲5.2▲0.92.723.032.8
1983▲2.9▲4.9▲0.82.723.333.1
1984▲1.8▲4.0▲0.62.824.033.7
1985▲0.8▲3.6▲0.33.124.033.9
1986▲0.3▲3.0▲0.43.125.235.3
19870.7▲1.9▲0.22.826.736.8
19882.2▲1.10.13.227.237.1
19892.6▲1.20.63.227.737.9
19902.6▲0.50.52.627.738.4
19912.4▲0.40.12.726.637.4
1992▲0.8▲2.4▲0.92.425.136.3
1993▲2.8▲3.6▲1.42.224.836.3
1994▲4.1▲4.3▲1.81.923.535.4
1995▲4.9▲4.4▲2.41.923.435.8
1996▲4.8▲4.0▲2.51.723.135.5
1997▲4.0▲3.5▲2.31.823.636.5
1998▲11.9▲10.7▲2.41.223.036.3
1999▲7.9▲7.3▲1.61.022.335.5
2000▲6.8▲6.4▲0.90.522.936.0
2001▲6.5▲5.7▲0.90.222.836.7
2002▲8.1▲6.6▲1.3▲0.221.335.2
2003▲7.4▲6.4▲1.30.320.734.4
2004▲5.3▲5.1▲0.70.521.335.0
2005▲4.1▲4.0▲0.20.122.536.3
2006▲3.1▲3.10.1▲0.123.137.2
2007▲2.9▲2.60.0▲0.323.738.2
2008▲5.4▲5.10.3▲0.523.539.3
2009▲10.1▲8.7▲0.2▲1.321.337.2
2010▲8.8▲7.4▲0.4▲1.021.637.2
2011▲8.9▲8.20.1▲0.722.138.8
2012▲8.1▲7.4▲0.1▲0.722.739.7
2013▲7.3▲6.70.0▲0.523.139.9
2014▲5.1▲5.2▲0.30.324.942.1
2015▲3.6▲4.40.00.925.442.6
2016▲3.5▲4.4▲0.11.125.142.7
2017▲2.9▲3.5▲0.10.725.543.3
2018▲2.4▲3.20.00.826.044.1
2019▲3.1▲3.80.00.725.743.8
2020▲10.0▲10.3▲0.20.428.147.7
2021▲5.9▲7.20.60.728.948.1
2022▲3.6▲5.50.90.929.448.4

日本では高齢化による社会保障費の継続的膨張に伴って、高齢者向けの医療費や年金などにかかる保険料の負担が増加していき、24.3%(昭和45年)から44.6%(令和2年)へと国民負担率が上昇した[1][4]

日本の社会保障給付費の推移[5][6]
年度金額国民所得比
1980年24兆9290億円12.23%
1985年35兆6894億円13.70%
1990年47兆4238億円13.67%
1995年64兆9918億円17.10%
2000年78兆4062億円20.10%
2005年88兆8529億円23.89%
2010年105兆3647億円28.89%
2015年116兆8133億円29.75%
2019年123兆9241億円30.88%
2025年
(2018年の予測[7][注釈 1]
140兆8000億円
2040年
(2018年の予測)
188兆5000億円
2017年度の日本の歳出

日本の国民負担率は韓国やアメリカより高いが、ヨーロッパの先進諸国よりも低い[1][8]。2019年度の日本の国民負担率(44.1%)はOECD加盟36か国中25位であり、日本より国民負担率が低いのは韓国40.1%、オーストラリア37.9%、スイス38.3%、アメリカ合衆国32.4%などである。欧州先進国の国民負担率は軒並み高く、1位のルクセンブルクは93.7%、2位のフランス68.2%[1]、3位デンマーク66.2%、4位オーストリア62.4%、5位ベルギー62.1%などという状況である[4]

国民負担率は社会保障の充実度を示すもので、負担率が高い国は高福祉(相応の福祉を受けられる)、負担率が低い国は低福祉(けがや病気といった緊急時は自己負担)になると考えられるため、必ずしも負担率が低ければ良いとは言えない[1]。経済学者の小塩隆士は「国民負担率とマクロ経済の間に、明確な関係は認めらない。国民負担率が高い国ほど、経済成長率が低くなる、インフレ率が上昇するといった関係は、統計上認められない」と指摘している[9]

脚注

関連項目

外部リンク

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