大野木克信
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銀行員として
東京大学の農学部を卒業した農学士という異色の経歴ながら[3]、イギリスの銀行に出向し投資銀行の業務の実際を学んだ。そのため、日本長期信用銀行の行内では「国際派のエース」[4]と評されており、早くから注目されていた。1995年に日本長期信用銀行の頭取に就任した[1]。しかし、頭取を引き継いだ時点で、日本長期信用銀行の経営状況は既に悪化し始めていた[2]。
頭取として
頭取就任後は、コンプライアンスの重視とグローバル化の推進を積極的に推し進めた。大和銀行ニューヨーク支店巨額損失事件に危機感を抱き、「大和銀行は、11億ドルものディーリング損失を隠蔽してアメリカから追放された。長銀としても他山の石とすべき重大な事件だ」[4]と訓示し、行内に法令遵守の徹底を訴えた。また、「大蔵省とだけ手を握っていれば大丈夫、日本のルールさえ守っていればよいという時代は終わり、今後はグローバル・スタンダードの経営に転換しなければならない」[4]とぶち上げ、国際化を推進すると表明した。1997年には、スイス銀行との間で包括的な業務資本提携を締結し、株式持ち合いや合弁会社設立などで合意するなど、積極的な動きを見せた[5]。
経営破綻
しかし、1998年、日本長期信用銀行は経営破綻し、国有化されることとなった[6][7]。また、長銀事件が発覚し、東京地方検察庁特別捜査部により証券取引法違反と商法違反の容疑で逮捕された[8][9][2][10]。一審・東京地方裁判所、二審・東京高等裁判所ではそれぞれ有罪となるも、最高裁判所の判決で無罪が確定した[11][12][13][14]。また、整理回収機構も当該決算は違法配当だと主張しており、賠償を求め民事訴訟を起こしたが、最高裁判所の判決により民事上も責任がないことが確定した[13][14]。
脚注
- 1 2 3 4 5 「旧長銀頭取の大野木克信さん死去 粉飾事件で逆転無罪」『朝日新聞』朝日新聞社、2017年5月24日。オリジナルの2017年5月24日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- 1 2 3 4 「長銀粉飾疑惑:大野木元頭取ら3容疑者逮捕--東京地検」『毎日新聞』毎日新聞社、1999年6月11日。オリジナルの2000年10月11日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- ↑ “東京大学農学部創立百二十五周年記念「農学21世紀への飛翔」事業後援会役員名簿” (日本語). 東京大学大学院農学生命科学研究科・東京大学農学部. 東京大学. 2000年11月20日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年1月19日閲覧。
- 1 2 3 箭内昇 (2005年10月14日). “カネボウ事件の心理学” (日本語). ビズプラス. 日本経済新聞社. 2006年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年1月19日閲覧。
- ↑ 小栗太 (1998年12月21日). “「仲良し経営」者、和を断ち切れず” (日本語). 日経ビジネスオンライン. 日経BP. 2016年3月9日時点のオリジナルよりアーカイブ。2010年1月19日閲覧。
- ↑ 「長銀系列:倒産ゴルフ場 会員ら「再建する会」を結成」『毎日新聞』毎日新聞社、1999年6月18日。オリジナルの2001年4月18日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- ↑ 「長銀:米リップルウッド、譲り受け後の自己資本比率10%超に」『毎日新聞』毎日新聞社、1999年9月23日。オリジナルの2001年2月23日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- ↑ 「長銀:今月中にも捜索 証取法違反容疑で 警視庁方針」『毎日新聞』毎日新聞社、1999年3月8日。オリジナルの2001年3月8日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- ↑ 「長銀粉飾:大野木元頭取らから事情聴取 東京地検特捜部」『毎日新聞』毎日新聞社、1999年5月22日。オリジナルの2000年10月11日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- ↑ 「長銀:無担保同然で融資 受け皿4社に1480億円」『毎日新聞』毎日新聞社、1999年6月12日。オリジナルの2000年10月11日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- ↑ 「長銀:大野木・元頭取が初公判で無罪を主張」『毎日新聞』毎日新聞社、1999年11月19日。オリジナルの2001年2月18日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- ↑ 「旧長銀経営陣、二審も有罪 粉飾決算事件で東京高裁判決」『朝日新聞』朝日新聞社、2005年6月21日。オリジナルの2005年6月23日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
- 1 2 「元頭取ら3人逆転無罪 旧長銀粉飾決算事件、最高裁」『47NEWS』全国新聞ネット、2008年7月18日。オリジナルの2008年7月19日時点におけるアーカイブ。2010年1月19日閲覧。
- 1 2 「元長銀頭取ら、刑事も民事も「責任なし」 粉飾決算」『朝日新聞』朝日新聞社、2008年7月19日。オリジナルの2008年8月3日時点におけるアーカイブ。2025年11月19日閲覧。
関連項目
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