主人公の松平八郎太は、静岡県下田市にあるという寺院「天真寺」の住職を務めている。頭が悪いように見えるが、実は抜け目なく利口だという人物である。
孤児である八郎太は天真寺の先代住職に拾われて育てられ、これまでに靴磨き、サンドウィッチマン、小料理屋の板前、競輪選手、新聞社の原稿運搬係などさまざまな仕事を転々としてきた。新聞社で仕事をしていた時には、朝倉良作のような記者を目標としていたこともある。しかし先代住職が亡くなり、多くの借金が残った寺を嫌々ながら継ぐことになった。
本作は、寺の再興に奮起する八郎太に、未亡人の兄嫁・絹子への慕情や悪僧の了海らを絡ませてコミカルに描いた。