学習学
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教育と学習
「教育」と「学習」は、方向性が全く逆のものである。教育は「外から内への働きかけ」であるのに対して、学習は「内から外への働きかけ」であるといえる。
徳・知・体・感
人の成長の4要素(学習の4要素)として、「徳・知・体・感」があげられる。
- 「徳」…コミュニケーション能力を高めることで、自己理解と他者理解を深め、協力関係を築いていく力を指す。特定の価値観を押し付けることなく、自ら築いていくもの。
- 「知」…言語、論理、計算、記憶など、知識や技術を指す。
- 「体」…走る、跳ぶ、手先が器用、身体がしなやか、持久力、リズム感、健康管理など、物理的人体に関わる力を指す。
- 「感」…外部環境からの刺激を、直接、五感で感じて受け取る力を指す。
従来の教育のアプローチ
従来の教育の目標は「徳・知・体」の健全な発達が掲げられてきたが、学校教育の現場では、知育に偏った取り組みが行われた。これは社会の変化のスピードが緩やかで、未来が予測可能な時代に有効なものであった。「正しい知識」「正しい解答」が決まっており、個人の能力を試験によって評価する手法は、既成の知識の体系を効率よく身につけて行くためには非常に効率的であったのである。評価の視点は「知識・スキルをどの程度身につけたか」であり、評価の手法は「筆記テスト・実技テスト」がとられている。フィードバックも「確立された知識・スキル体系の中でどこが不足しているかを指摘する」ことに絞られている。
学習学のアプローチ
「徳・知・体・感」の健全な発達を促すために、外から内へ働きかけるのではなく、個人が内から外へ働きかけることを援助する。近年は外部環境の変化が急激であり、日々、新しい状況を認識し、機敏に対応していかなければならない。現代社会においては、自ら目標を持ち、自ら問いを発し、自ら行動を通じて体験的に学び、総合的に成長していくアプローチが求められる。従って評価の視点は「行動に変化が生じたか(個々人固有の基準に基づく変化を評価)」であり、評価の手法は「ディスカッション・対話(個別具体的対応)」がとられる。フィードバックも「目標の設定、目標達成へのアプローチは適切だったか」ということに絞られている。