平和への祈り
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全曲の内容と構成は次の通りで、序奏に現れる複数のテーマが、循環的主題となって全曲を形作っている。最後は合唱と管弦楽による二重フーガでクライマックスを築く[3]。
- 第1部: 武器を農具に持ち替えて暮らす平和な日々へのあこがれと希望 (合唱、バリトン独唱、管弦楽)
- 第2部: 凄惨な戦争の思い出 (ソプラノ独唱、合唱、管弦楽、第1部から続けて演奏される)
- 第3部: (管弦楽のみの間奏)
- 第4部: 社会の再生への意思と希望を、自然の遷り変る生命の息吹に託して歌う (テノール独唱、アルト独唱、ソロ4重唱と合唱、管弦楽)
- 第5部: 平和な世へ生まれ変わる決意と希望 (合唱、管弦楽)
作詩の大木惇夫は広島出身で、原爆により潰滅的な被害を受けた故郷を長詩「ヒロシマの歌」に詠っている[4]。この詩を収録した詩集『物言ふ蘆』は立花書房から1949年8月の刊行で、『平和への祈り』初演と同時期である。『平和への祈り』の歌詞には、詩集『物言ふ蘆』収録のいくつかの詩に使われた詩句がちりばめられている[3][5]。
作曲の深井史郎は、第2部「戦争の思い出」から第4部「再生への意思と希望」の間に後から追加した「経過」 (間奏) 部分の第3部について、「焼けあとにも春が訪れ、風が囁き、鳥がなくが人々の胸にある傷痕はまだ消えない」と語っている。またこの作品について、「「平和への祈り」では何か力が弱く、「平和のための戦い」でなければならないようである」とも言っている[1]。