弦楽四重奏曲第7番 (ドヴォルザーク)
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弦楽四重奏曲第7番 イ短調 作品16(B.45)は、アントニン・ドヴォルザークが1874年9月24日に完成させた弦楽四重奏曲。作曲の開始は9月14日もしくはその前後であると思われる[1]。
ショウレクによると、ドヴォルザークが本作の作曲に取り掛かったのは1874年の9月中旬のことで、第2楽章を9月17日、第1楽章を9月21日、第4楽章を9月24日に書き上げたのだという[2]。彼は曲を指揮者のĽudevít Procházkaに献呈している。演奏はまず1875年6月17日に「若き音楽家仲間」の集会で演奏され、公開の場では1878年12月29日にプラハにおいて「室内楽協会」の演奏会で披露された[1]。この時の奏者はアントニーン・ベネヴィッツ、エドゥアルト・ヴィッティッヒ、フィレム・バウアー、ブルーノ・ヴィルフェルトであった。楽譜は1875年にパート譜の形でEmanuel Stary of Pragueから出版され、1893年には総譜とパート譜がベルリンのボーテ・ウント・ボックから刊行された[2]。
楽曲構成
第1楽章
- Allegro ma non troppo 3/4拍子 イ短調
冒頭より主題が奏されていく(譜例1)。アクセント記号が付された全楽器のユニゾンと16分音符のパッセージを経て続く主題に橋渡しされる。
譜例1

次の主題は第1、第2ヴァイオリンが交互に奏でる形で提示される(譜例2)。
譜例2

以降は譜例1に基づく展開が行われ、速度を上げて連続する三連符が音量を増した後、譜例1の再現となる。提示部とは異なる推移を辿り、イ長調で譜例2を再現する。コーダは全休止を挟みながらゆっくり開始するも、速度を上げて一気に駆け抜ける。
第2楽章
ゆったりと譜例3の旋律を奏して開始する。
譜例3

ピアニッシッシモ(ppp)へと落ち着いた後、新しい素材が出される(譜例4)。この主題を用いて展開が続けられていく。

やがて譜例3が回帰し、両方の主題の名残りを残すコーダによって閉じられる。
第3楽章
- Allegro scherzando 3/8拍子 イ短調
スケルツォとトリオとなっている。スケルツォ部は譜例5の主題によって精力的に進められる。
譜例5
![\relative c' {
\set Score.tempoHideNote = ##t \tempo "Allegro scherzando" 4.=50 \key a \minor \time 3/8
e32( a) r16 a32( c) r16 c32( e) r16 e32( c) r16 c8.-> \trill a16
a32( e) r16 e8.-> \trill c16 c[ ( e) d-. b-.] c-. r
}](http://upload.wikimedia.org/score/b/y/byts5039bddgxke7soyyna48hor3b7z/byts5039.png)
一変してトリオは流麗に歌われる(譜例6)。トリオは二部形式となっており、前半部と後半部がそれぞれ繰り返して演奏される。
譜例6

トリオの終わりにダ・カーポして冒頭に戻り、スケルツォ部を反復して終了する。
第4楽章
- Allegro ma non troppo 2/2拍子 ハ長調
終楽章は三連符の連打により開始し、これが楽章中付いて回ることになる[3]。三連符の上に主題が提示される(譜例7)。
譜例7
![\relative c'' \new Staff \with { \remove "Time_signature_engraver" } {
\set Score.tempoHideNote = ##t \tempo "" 2=100 \key a \minor \time 2/2
c1_\markup { \dynamic pp \italic dolce } ( d2 e c1)
bes2( \acciaccatura c8 bes\< ) [ r16 a-. bes8-. r16 c-.\! ]
a2( g8\mf ) [ r16 f-. g8-. r16 a-.] f2( d8) [ r16 c-.\> d8-. r16 e-.\! ]
c2( d8\dim) [ r16\! c-. d8-. r16 e-.]
}](http://upload.wikimedia.org/score/3/6/36cv5i6fck5ejzf1zszujpdv0aycttj/36cv5i6f.png)
イ長調に転じると譜例8のドルチェのエピソードが挿入され、やがて三連符の音型と合わさるように奏されていく。
譜例8

譜例7が再現され、イ長調に転じて一層の盛り上がりを形成する。次に順次進行のエピソードが挿入されて、各楽器に受け渡されていく(譜例9)。
譜例9

勢いを減じて譜例8の断片が出された後に速度を元に戻し、絶えず三連符を奏しながら音量を上げて曲を終わりへと導く。