古典力学的には、ハミルトニアンの運動エネルギーの項は

である。しかし、特殊相対性理論を考えると相対論的運動エネルギーを用いる必要があり、

となる。ここで第1項は全相対論的エネルギーを、第2項は電子の静止エネルギーを表す。この式を展開[† 1]し、

を得る。したがって、ハミルトニアンの1次の補正項は

である。これを摂動として用い、相対論的効果による1次のエネルギー補正量を求めることができる。

ここで
は無摂動の波動関数である。これと無摂動のハミルトニアン
およびエネルギー準位
の間に成り立つシュレーディンガー方程式
から、

を得る。この結果を先の1次のエネルギー補正量に用いて、

となる(最後の式では
と省略して書いた)。
水素様原子の場合、
より
および
(ただし
はボーア半径,
は主量子数、
は方位量子数)となるため、エネルギー準位の相対論的補正として、

を得る。