慵斎叢話
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『慵斎叢話』(ようさいそうわ)は、李氏朝鮮前期の儒者である成俔(せいけん、1439年-1504年)が著した書籍である。成俔が見聞したことを記した随筆集であり、当時の朝鮮社会を知るための最上の資料として知られている。全10巻で約320の文章が収録されており、内容は士大夫の交遊、宮中の出来事、歴史論、文学論、自然現象、民間風俗、奇譚、笑話など多岐に渡る。以降、『慵斎』と表記する[1]。
著者の成俔は、1439年(世宗二十一年)に生まれ、1504年(燕山君十年)に死去するまでに7代の王の治世を生きた[2]。抜英試の及第によって承文院博士などを経て[注釈 1]、叡宗の即位以降は多くの官職を歴任し、文才を認められて成均館の大司成を務めた。明の使者である天使を迎えて詩文で称賛を受け、北京を3度にわたって訪問もしている[4]。『慵斎』の中では、成俔は関心をもったさまざまな対象について、ためらわずに書き記しており、高い好奇心がうかがえる[5]。
- 『慵斎叢話』梅山秀幸訳、作品社、2013年。
- 『慵斎叢話 朝鮮王朝前期の士大夫が綴る博学の書』(1-3)野崎充彦訳注、平凡社〈平凡社東洋文庫〉、2025年。