懐竹抄 From Wikipedia, the free encyclopedia 『懐竹抄』(かいちくしょう)は、編者不詳の楽書である。標題下に大神惟季(1026年(万寿3年)-1094年(寛治8年))の伝である旨記されているが、実際の成立は12世紀末から13世紀の中頃以後とされる[1]。 前半は主として「横笛」すなわち竜笛について、その由緒、笛竹の種別、楽器構造と奏法、調子、演奏に関する口伝、奏者と逸話及び相承次第を述べる。後半では、笛以外にも筝や琵琶等も含め、音律や調について述べている。 伝本 群書類従 管絃部 巻第三百四十三[* 1] 影響 近世の雅楽関係者には本書が普及しており[2]、本書を通じての近世音楽史の研究、あるいは現行と異なる奏法があったことを示す資料[1]として、利用価値が高い。 吉川英治原作の『宮本武蔵』の中で、横笛に関する書物として印象的に紹介されている[* 2]。ただし、群書類従本と比較する限りでは、忠実な引用とは言い難い[* 3]。 脚注 注釈 ↑ 奥書「右懐竹抄以大縁院惠觀僧正本及一本校正畢」 ↑ 『宮本武蔵』の中でお通が吹く笛についての記述で、沢庵宗彭は「干、五、上、ク、六、下、口の七つの孔は、人間の五情の言葉と両性の呼吸とも言えよう」「懐竹抄の初めに「笛は五声八音の器、四徳二調の和なり」と書いてある。」とある。 ↑ 群書類従本『懐竹抄』は「六口二穴」とし、六口の名義は「千孔」「五孔」「丄孔」「夕孔」「中孔」「丁孔」である。また、黄帝と竜笛の由緒を述べた後に、「夫笛ハ五聲八音之器、四徳二調之和也」と記している。 出典 1 2 馬淵(参考文献) ↑ 南谷(参考文献) 参考文献 馬淵卯三郎 「17世紀音楽様式論序説(1)所謂「雅楽」の場合(i)」『芸術』 (21),101-109 1998年 大阪芸術大学 南谷美保 「江戸時代末期の雅楽演奏の実態をさぐる」 『江戸時代雅楽の演奏様式の研究』 1993年 大阪教育大学教育学部 関連項目 雅楽 竜笛 宮本武蔵 (小説) Related Articles