或阿呆の一生
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『或阿呆の一生』(あるあほうのいっしょう)は、芥川龍之介作の短編作品。雑誌『改造』1927年10月号に掲載された。
1927年の芥川自殺後に見つかった文章で、51のごく短い断章から成る。芥川が自身の人生を振り返って書き遺したものとされ、一種の自伝である。「人生は一行のボオドレエルにも若(し)かない。」という有名な一節が登場する「一 時代」から、「五十一 敗北」まで、芥川の生涯が年代順に配されている[1]。
冒頭部分には久米正雄宛ての文章があり、「僕はこの原稿を発表する可否は勿論、発表する時や機関も君に一任したいと思つてゐる。」「この原稿を特に君に托するのは君の恐らくは誰よりも僕を知つてゐると思ふからだ。」と記されている。
「先輩」として谷崎潤一郎[2]、「先生」として夏目漱石、発狂した友人として宇野浩二が登場する。
自筆原稿は山梨県立文学館が所蔵し、表題は当初「彼の夢」で「自伝的エスキス」という副題が添えられていたが、「彼の夢」を消して「神話」と書き替えられ、最終的に「或阿呆の一生」となった[1]。