持株会
持株制度により株式を取得する組織である
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持株会の種類
従業員持株会
会社及び子会社等の従業員が、当該会社の株式取得を目的とする組織である。多くの企業において、従業員持株会の加入者に奨励金が支給されている。[2]
俗に社員持株会とも呼ばれるが、ここでいう「社員」の語には出資者(株主)としての意味は包含されていない。
拡大従業員持株会
非上場会社の従業員が、当該非上場会社の親会社等の上場会社の株式取得を目的とする組織である。 複数の非上場会社の従業員により、「グループ従業員持株会」を設立することもできる等の特則以外は、従業員持株会に準拠する。
役員持株会
会社の役員が、当該会社の株式取得を目的とする組織である。従業員持株会とは別組織となる。
取引先持株会
会社の取引先が、当該会社の株式取得を目的とする組織である。取引先は当該会社が指定する。
従業員持株会の利点
持株会はあくまで会社とも労働組合とも独立した組織として存在し、入会は任意であるが、雇用者従業員ともにメリットがあると同時に一定のリスクやコストを支払う必要があるため、多くの場合原則として従業員以外の入会は認められないことが規約に明記されている。つまり従業員持株会はあくまで雇用者と従業員の間に限定した共益的な関係として存在する。
従業者側の利点
少額から積み立て可能である
会社の株式を株式市場から購入しようとすれば、通常1単元株単位の取引になり金額が大きくなるのに対し、持株会の場合では通常1千円単位で購入が可能である。
1人あたりの購入金額が少額でも参加者全員の総額では一定規模の資金となること、証券会社や信託銀行と必要な契約を結んでいることにより可能になることであり、個人が同様のスキームを用意することは一般的には難しいとされていた。(ただし近年では単元未満株取引の発達により数千円から株式投資を行うことができるようになってきている。)
奨励金が支給される
安定株主の確保や福利厚生を目的として会社側が奨励金を支給することも珍しくない。これに加えて通常支払うべき手数料なども会社側が負担してくれるため従業員からすると大きな経済的なメリットが存在する。
インサイダー取引の適用除外を受けられる
従業員の自社株式の取引はインサイダー取引に抵触しないよう法令や社内規則等で厳しく制限されている。しかしながら定期的かつ役員のみが知り得るような重要な内部情報を持っていない従業員が持株会を通じて自社の株式を購入する場合は法令によりインサイダー取引の適用から除外される。(内部者取引#その他の適用除外事由)
従業員側の短所
即座に現金化することができない
原則として持株会を通じて取得した株式は当該従業員が退職するまで現金として引き出すことができない。ただし法令で禁止されている訳ではないため、家庭の事情などで多額の現金が必要になった場合などは会社側が許可すれば売却可能であるケースもある。
株式投資としてのリスクが存在する
あくまで持株会の本質は株式投資であり、一般の株式投資同様リスクが存在する。特に長年持株会に加入し、多額の財産を持株会に預けている場合、会社が倒産すれば自身の失職と同時に多額の財産も失うこととなり大きな経済的損失を背負うことになる。
税法上の扱い
持株会の税制上の扱いはどのように株式にまつわる権利を信託しているかによって異なり、主に証券会社方式、信託銀行方式、信託型従業員持ち株制度(新スキーム)に分類される。[3]
証券会社方式では持株会は民法第667条第1項に基づく組合とされる。[注 1]
持株会に参加する従業員の全員が会員となる場合では、持株会が取得した株式は出資持分に応じて会員に直接帰属することとなる。そのため、会員を委託者兼受益者、従業員持株会を受託者とする受益者等課税信託に該当することとなる。
少数の従業員が持株会の会員として持株会を組織し、会員とは別に参加者として他の従業員が参加する場合では、参加者が共有財産として株式を取得して持株会の理事長に信託する。そのため、参加者を委託者兼受益者、従業員持株会を受託者とする受益者等課税信託に該当することとなる。
信託銀行方式では持株会は任意団体として組織される。持株会は持株会の理事長を包括代理人として信託銀行と信託契約を締結する。そのため、会員を委託者兼受益者、信託銀行を受託者とする受益者等課税信託に該当することとなる。
受益者等課税信託では配当金は持株会の所得ではなく、直接受益者の所得となるため、所得税法上の配当所得に該当することとなる。
なお、持株会を通じて取得した株式を引き出した場合の取得費は 「投資等報告書」や「退会(引出)精算書」に記載されている簿価単価を基に計算してよいとされている。 [4] また、持株会から引き出した株式の取得日は受益者が当該株式を取得した日となる。[5]