このメンバーは、一つの指輪にまつわる世代を超えた因縁や夢のお告げなど、不可思議な縁によって裂け谷にある最後の憩いの館に集まった者たちより選抜された。また、サウロンの僕たる指輪の幽鬼に対抗する意図から9人に定められた。その各々が共通の敵であるサウロンの力の精髄である一つの指輪を葬るための危険な探索行に同行することを自らの意思で同意したとはいえ、その胸中にはそれぞれの複雑な思いを抱いている。ガンダルフは物語の早い段階でバルログと対峙して、この脅威から一行を逃すため、モリアの坑道奥深くの裂け目に姿を消す。
一つの指輪は、その秘められた力により、所有者のみならず周囲にいる任意の者の心を捻じ曲げる。このため指輪の力に魅入られたボロミアは最初フロドを懐柔して指輪ごとゴンドールへ導き、予測されるサウロンとの衝突に際して指輪の力を借りようとしたが、指輪の誘惑を身をもって知るフロドにゴンドールへの立ち寄りを拒否されると、これを襲って指輪を奪おうとした。
この事件が一行が離散するきっかけとなり、ボロミアはフロドを襲ってしまった悔恨の内にオークとウルク=ハイの集団と戦って討ち死に、フロドは単身探索行の続行を決意するも機転を利かせたサムワイズ(サム)を振り切れず共にモルドールの影の下に進む最も困難な道程へ歩を進めた。ペレグリン(ピピン)とメリアドク(メリー)はオークたちに捕らえられ、アラゴルン・レゴラス・ギムリはさらわれたピピンとメリーを奪回すべく、不眠不休でオークたちを追跡、完全に一行は離れ離れになってしまった。
こうして不幸のうちに離散した指輪隊であったが、後に九死に一生を得て「白のガンダルフ」となったガンダルフがアラゴルンたちと合流、更に自力で脱出してエントに保護されたピピンとメリーは、廃墟となったサルマンの砦のアイゼンガルドで再会を果たす。一方のフロドとサムは指輪への渇望から追跡してきたスメアゴルを逆に捕らえて同行、モルドールに潜入し、様々な危険をかいくぐって、ついには一つの指輪を滅ぼしたが、ガンダルフらと再会を果たすのはその後である。
亡くなったボロミアを除く仲間たちは、サウロンがその強大な力の大半を移した一つの指輪を失って滅びて後、イシリエンの地で再会を果たした。
後にその各々が帰路につくにあたり、しばらくは一緒に旅をした。その道程で各々の帰るべき場所へと別れていったが、アラゴルンが別れ際に口にした「指輪の仲間」として互いに強い絆で結ばれ、その交流は長く続いた。
中つ国での役目を終えたフロドとガンダルフは、第三紀の終わりに不死の国へと旅立っていった。サムはホビット庄に残って庄長を7期も勤めたが、一度は指輪を担ったものとして、最後はやはり西方に渡っていった。
アラゴルンは再統一王国の王として120年間統治を続けた後、息子のエルダリオンに王位を譲ってこの世を去った。王の棺の隣にはメリーとピピンの棺が並べられたという。
イシリエンで暮らしていたレゴラスと、燦光洞(アグラロンド)の主となっていたギムリは、アラゴルンの死後に不死の国へ船出した。こうして指輪の仲間はみな中つ国から姿を消したのだった。