振り子とチーズケーキ
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あらすじ
とある図書館で働く男(竹井)。彼の夢は、ジュール・ヴェルヌの小説のような冒険に出ること。しかし、そんな絵空事が起こるわけないと思いつつ、自宅と図書館を毎日「振り子」のように往復する日々を送っていた。
年の瀬のある日、男が図書館のベンチで休憩していると、そこに女性のものと思しき花柄のノートが置かれているのに気が付いた。心の中で言い訳を重ねつつも下心が抑えられない彼はノートの中身を見てしまう。そこに書かれていたのは日記で、その年の1月1日から1年間世界中を旅し、様々な食べ物を食べ、様々な男性と出会った記録が書かれていた。一体持ち主がどんな人なのか、気になって仕方がない男は日記を家まで持ち帰ってしまう。
男は自分自身の分身である男や日記に書かれている内容を体現した男(いずれも小林)との対話を繰り返しながら、日記の持ち主を探っていく。さながら見る角度によって正方形にも長方形にも三角形にも見える「チーズケーキ」のように、視点を変えたり、自問自答を繰り返したりするうちに、やがて自分自身とも向き合っていくことになる。