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小将棋

日本の古将棋のひとつ From Wikipedia, the free encyclopedia

小将棋(しょうしょうぎ)は、日本の将棋類の一つであり、二人で行うボードゲーム(盤上遊戯)の一種である。

現在の本将棋の元となったゲームであるが、これらは時代によってさらに2種類に分けられる。

これらのゲームは「平安将棋 →小将棋(大将棋などの要素を吸収)→本将棋(駒の再利用と醉象の削除)」という順番で発展していったと考えられている。 小将棋が遊ばれなくなった理由として、『諸象戯図式』には2つの複合的な理由が掲載されている。

  • 戦国時代頃には既に先手必勝・後手必勝となる定跡が完成されていたこと。
  • それにより、後奈良天皇が天文年間に醉象の駒の取り除きを命じたこと。

しかし、これらの理由には確かな信憑性が欠けており、またいつ頃駒の再利用が付け加えられたのかなど、不明な部分が多い。

ルール

987654321 
香桂銀金王金銀桂香一
 飛  象  角 二
歩歩歩歩歩歩歩歩歩三
         四
         五
         六
歩歩歩歩歩歩歩歩歩七
 角  象  飛 八
香桂銀金玉金銀桂香九

小将棋は文献に記述が残るが、競技が途絶え、詳細なルールは伝わっていない。大まかには、現在よく知られた本将棋に醉象を加え、持ち駒再使用ルールを除いたものと考えられている。

基本ルール

  • 縦横9マスずつに区切られた将棋盤の上で行う。
  • 自分から見て手前の三段を自陣、反対に相手から見て三段を敵陣という。
  • 競技者双方が交互に、盤上にある自分の駒を1回ずつ動かす(本将棋とは違い持ち駒という概念はない)。
  • 駒は、玉将(玉)または王将(王)・醉象(象)・飛車(飛)・角行(角)・金将(金)・銀将(銀)・桂馬(桂)・香車(香)・歩兵(歩)の10種類あり、それぞれ動きが決まっている。
  • 開始時には、右図のように双方の駒を並べる。
  • 玉将または王将、金将以外は以下の方法により「成る」ことができる。
    • 敵陣の外側にある駒を敵陣内へ移動させたとき。
    • 歩兵、香車の場合は一番奥の段にたどり着いたとき。
  • 自分の駒を動かすときに動く先に相手の駒があるとき、その駒を取ることができる。
  • 本将棋とは違い、相手の駒を取っても自分の持ち駒にすることはできない。
  • 勝敗は以下のように決定される。
    • 相手の玉将(王将)を追い詰めて王手の回避ができない状態(詰み)にした場合、勝ちとなる。
    • 双方が駒を消耗し合い駒枯れになった場合、玉将2枚と成金1枚だけがあったときは成金のある側が勝ちとなる。つまり、玉将以外の駒を持っていた方が勝ちとなる。
      • 駒枯れになっても相手の玉将を詰ますことができない場合、合意によって引き分けとなる。
    • 太子がいる場合、太子と玉将の両方を取らないと勝ちにならない。

駒の動き

  • ○はその位置に動ける。
  • \│/─はその線上を他の駒に突き当たらない限りどこまでも動ける。
  • ☆はその場所まで飛び越えて動ける。
さらに見る 元の駒, 動き ...
元の駒 動き 成駒 動き
玉将(ぎょくしょう)

王将(おうしょう)

○○○
○玉○
○○○
全方向に1マス動ける。

取られると負け[注釈 1]。

---
醉象(すいぞう)
○○○
○象○
○ ○
真後ろ以外の方向に1マス動ける。 太子(たいし)
○○○
○太○
○○○
玉将と同一。
飛車(ひしゃ)
 | 
―飛―
 | 
縦横に何マスでも動ける。

飛び越えては行けない。

龍王(りゅうおう)
○|○
―龍―
○|○
飛車の動きに斜めに1マスの動きを足したもの。
角行(かくぎょう)
\ /
 角 
/ \
斜めに何マスでも動ける。

飛び越えては行けない。

龍馬(りゅうめ[注釈 2])
\○/
○馬○
/○\
角の動きに縦横に1マスの動きを足したもの。
金将(きんしょう)
○○○
○金○
 ○ 
縦横と斜め前に1マス動ける。 ---
銀将(ぎんしょう)
○○○
 銀 
○ ○
前と斜めに1マス動ける。 成銀(なりぎん)
○○○
○全○
 ○ 
金と同じ。
桂馬(けいま)
☆ ☆
   
 桂 
前へ2、横へ1の位置に移動できる。

その際、駒を飛び越えることができる。

成桂(なりけい)
○○○
○圭○
 ○ 
金と同じ。
香車(きょうしゃ)
 | 
 香 
   
前方に何マスでも動ける。

飛び越えては行けない。

成香(なりきょう)
○○○
○杏○
 ○ 
金と同じ。
歩兵(ふひょう)
 ○ 
 歩 
   
前方に1マス動ける。 と金(ときん)
○○○
○と○
 ○ 
金と同じ。
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上の表では便宜的に成銀を「全」、成桂を「圭」、成香を「杏」と表示している。

朝倉象棋

朝倉象棋(あさくらしょうぎ)は、小将棋を元にした変則将棋(ローカルルール)のひとつである。後述の発掘を契機に朝倉氏の根拠であった福井市で考案され、現在でもイベントとして対局が行われている。

1973年、一乗谷朝倉氏遺跡から発掘された174枚の将棋の駒から醉象が1枚だけ含まれており、当時は醉象を含んだ将棋が指されていたとされている[1]。

このことから、福井県将棋連盟では醉象を用いた本将棋を「朝倉象棋」と命名し、普及活動を行うようになった。駒の初期配置や醉象・太子のルールは小将棋に準ずるが、その他の詳細なルールは本将棋と共通である。取った駒は玉将か醉象(太子)、またはその両方の駒を除き、持ち駒として再利用できることが小将棋との大きな違いとなる。

2007年4月に女流棋士の山田久美対安食総子で対局が行われた[2]。

小象棋(醉象・猛豹のある小将棋)

  • 本将棋に醉象1枚(先後手で2枚)のほか猛豹2枚(先後手で4枚)を加えたもの。したがって駒数は計46枚。
  • 江戸時代には、駒の配置に2通り(猛豹の位置が「銀将」の上とされる[3]が、「金将」の上という異説あり[4])の図面(及び並べ方を覚える為の詩歌[5])が現存し、持ち駒の再使用の可否が不明[6]。
  • 成りは敵陣三段目以内。不成の選択も可だが、「行き処のない歩香桂」の扱いについては記載が無い。
  • 「猛豹」の成駒は「角行」、「醉象」が「太子」だが、「金将」は不成か「飛車」[注釈 3]に成るか書かれた文献(及び小象棋「金将」駒の出土・発掘による現物確認)がない。
  • 現代では指せる競技者が不在となっている[7]。

脚注

関連項目

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