江戸歌舞伎の宗家・市川團十郎家に代々伝わる色は、弁柄と柿渋で染めた灰色がかった黄赤で、歌舞伎の世界ではこれを「柿色(柿渋色)」と呼ぶ[1]。
嘗ては江戸三座のみが掲げることの出来た三色の定式幕に使われる色の1つで、現在も歌舞伎座では黒・柿色・萌葱の幕を使っている。
荒事の芸を確立した五代目市川團十郎が『暫』でこの柿色の素襖をまとってからは「團十郎茶」とも呼ばれるようになった。今日でも市川家一門の者がお家の名跡を襲名した後の顔見世興行などで、役者がこの柿色の裃で着た舞台上で口上を述べるのを見ることができる。
この色にちなみ、団十郎と名付けられた朝顔の品種が存在する。