武器対等の原則
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この原則を主張した大越義久は、判例・裁判例を分析する中で、次のような傾向があるとした。
原則として、正当防衛の成立が認められた事案は、素手による攻撃に対しては素手で反撃した場合、兇器による攻撃に対して兇器で反撃した場合、兇器による攻撃に対して素手で反撃した場合であり、過剰防衛の成立が認められた事案は、素手による攻撃に対して兇器で反撃した場合である。
ただし、例外的に、素手による攻撃に対して兇器で反撃した場合であっても、力量に富み柔術を好む者に対し出刃包丁で反撃した事例など、実質的は武器対等といえる場合、侵害者の暴行の苦しさに耐えかね殺されると思い、威嚇の目的で匕首を取り出したところ侵害者が飛びかかって来たため傷害を与えた事例など、他行為への期待可能性がない場合には、相当性を認めた裁判例も存在している。
あくまで、判例の分析という趣旨で主張された判断枠組みであるが、この判断枠組みの主眼は、生じた結果によって防衛行為の相当性が判断されているのではなく、とられた手段によって防衛行為の相当性が判断されている、という点にある。