1899年の6月19日に『エニグマ変奏曲』の初演が行われて大成功を収め、一躍名声を博したエルガーは、同年の夏に妻キャロライン・アリスと共に郷土モールヴァン丘陵近辺のストリッジにあるバーチウッド荘で過ごした。この歌曲集『海の絵』は同年7月にバーチウッド荘で書き上げられ、初演は同年10月5日にノリッジ・フェスティヴァルで、コントラルトのクララ・バットの独唱とエルガー自身の指揮により行われた。
エルガー唯一の管弦楽の伴奏が付いた連作歌曲であるが、同時に数少ないメゾソプラノのレパートリーとしてイギリスでは愛好されている。