罹災証明書

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罹災証明書(りさいしょうめいしょ)とは、災害対策基本法第90条の2に基づき[1]市区町村被災者の申請によって、住まいの家屋の被害状況の調査を行い、その被害状況に応じて被害状況を認定し、これを証明するものである[2]。被災者から申請があった場合の交付は義務づけられており、また交付に必要な業務の実施体制の確保を図るために必要な措置を講ずるよう平時から努めることが市町村長の義務として規定されている[2]。罹災証明書の「罹」が常用漢字に含まれていないため、り災証明書と表記する場合もある[3]

役割

罹災証明書は各種被災者支援策の判断材料として活用される[2]。支援策には以下のようなものがある[2]

なお罹災証明書は災害などによる住宅の被害の程度を証明するものであり、住宅以外(屋外の設置物、自動車、家財等)については被災証明書が必要となる[4][5]。どちらも申請に当たっては、被害状況が明確にわかる写真を、片付けや修理の前に撮影しておく必要がある[4][5][6]。しかし安全を優先することが肝要である[7]

申請

一般的には、市区町村の窓口に、申請書、本人確認書類(マイナンバーカード運転免許証など)、住宅の被害状況の写真などを提出し、その申請を元に後日、市区町村職員による被害調査が行われ、罹災証明書が発行される[4]。2023年3月末時点で、1002の自治体で罹災証明書のオンライン申請が可能となっている[8]

罹災証明書は各自治体ごとにその様式が異なっていたが、2020年(令和2年)に内閣府により統一様式が提示された[9]。2024年(令和6年)には申請書様式も統一化された[10][11]マイナポータルを通じてオンライン申請が可能な場合もある[12][13]

交付

申請・調査後の受け取りについては各自治体によって異なるが、窓口での受け取りや郵送、コンビニ交付などがある[14]。コンビニ交付とは、マイナンバーカード、またはスマホ用電子証明書を搭載済みのスマートフォンを利用して、市区町村が発行する証明書(住民票の写し印鑑登録証明書など)を全国のコンビニエンスストア等に設置してあるキオスク端末(マルチコピー機)から取得するサービスで[15]、利用できる店舗数は2025年3月末時点で約56,000店舗ある[16]

問題点

災害救助法が適用されるレベルの自然災害(特に激甚災害)が発生した場合には申請件数が膨大となり、自治体の処理能力が不足する問題が生じている。

被害認定調査については、現場でタブレット端末で写真の撮影や情報の入力をして自治体に送信することで、調査員が庁舎に戻ることなく作業を進められる効率化の試みもなされている[17]

注意点

被災建築物応急危険度判定は自治体などが地震の二次被害を防止するために実施する調査の一つで、建築の専門家が「危険(赤)」「要注意(黄)」「調査済(緑)」と記載されたステッカーを建物に貼り付けていくもので、罹災証明書の被害認定とは異なるものである[18]

罹災届出証明書(被災届出証明書[19]、被災届出受理証[20]などとも)は、被災状況を自治体に届け出たことを証明するものであり[21]、保険金の請求手続きなどに必要になる場合がある[19]。罹災証明書とは異なり、現地調査はおこなわず、罹災の程度を証明するものでもない[19]

歴史

罹災証明書は、もともとは戦時中に空襲などにより被災したことを証明するもので、食料品などの救援物資の配給や、鉄道の切符を優先的に発行するのに使用された[22][23][24][25][26]

脚注

外部リンク

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