炭素農業

From Wikipedia, the free encyclopedia

炭素農業(たんそのうぎょう、英語: Carbon farming)は、農業形態の一つで、カーボン・ファーミングなどとも呼ばれる、大気中の炭素を土壌作物に固定する農法である[1]二酸化炭素炭素固定をさせる(炭素隔離)ことで、大気中の温室効果ガスを削減することを目的としている[2]有機農業アグロフォレストリーと重なる点もあるが、炭素農業の目的はあくまで炭素隔離である。副次的に、持続可能性環境保全に貢献することもある[3][4]

効率的農作物生産という観点で農家の負担は増加するが、排出量取引制度に組み込むことで、農家への報酬を発生させるシステム構築が欧米で検討されている[2][5]

土壌は炭素貯蔵庫として非常に多くの炭素を蓄積しており、その量は表層深さ1mの土壌中だけで大気の2倍、植生の3倍にもなる[6]。また、土壌の表面30〜40cmの炭素貯留量が年間0.4%増加すれば、毎年の人為的排出による大気中のCO2増加量を相殺できるという[2]。しかし、炭素を含む植物体が収穫によって除去される農地利用は土壌中の炭素を減少させ、その量は、自然地や半自然地から転換した場合、土壌中の炭素は約30〜40%の減少にもなるとされる[7]。人類史で総計すると、化石燃料燃焼より土地利用変化の方が土壌中炭素損失が大きい[6]。さらに、農業・林業・その他土地利用の温室効果ガス排出量は世界全体の1/4を占める。これを改善するために、炭素の投入と分解へのアプローチを行うのが炭素農業であり、考えられている例を示す[8][6][2][5]

一次産業の排出量取引制度組み込みという観点では、単に農業に留まらず、林業[9]や水産業(海藻養殖[10])、環境保全(湿地再生)など幅広く適用できると考えられている[2]

課題

脚注

関連項目

Related Articles

Wikiwand AI