無手順

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無手順(むてじゅん、non-procedure)は、通信プロトコルにおけるデータ伝送の方式のひとつで、特定のプロトコルの規定を持たない方式のことである[1][2]。送信側と受信側の間で特別なやりとり(ハンドシェイク)が存在せず、回線が接続状態であれば送信側が任意の時点で送信を開始でき、受信側は常時受信待機状態として通信を行う[3]。この方式は「自走方式」「フリー・ランニング方式」とも呼ばれる[3]

無手順は、データの伝送を制御する手順のうちで最も原始的な方式であり[4]、コンピュータ同士あるいはコンピュータと周辺機器でデータ通信するプロトコルのひとつである[5]。あらかじめ決められた手順がないため、簡便に接続・交信ができる反面、受信する側の状態を確認しないので、データが正常に送信されたか否かを通信側で確認することはできず、信頼性は比較的低い[1]

基本的には一文字ずつ伝送する方式で、エラーチェックや誤り訂正の規定を持たないため、必要な場合は上位のプロセスにおいて誤り検出の仕組みや回復手順などを準備するのが一般的である[5][3]

同期方式

無手順で主に用いられる同期方法は「調歩同期(非同期)」と呼ばれる[6]。これは、文字(ASCIIコードなど)を表すビット列の先頭と末尾にスタートビットとストップビットを追加して同期を取る方式であり、同期用信号線が不要で、自由なタイミングで情報を送信できるという利点を持つ[7]

パソコンのRS-232Cシリアルポートはこの調歩同期方式で通信しており、パソコン通信で一般的に用いられていた[8][1]

特徴

  • エラーの検出や誤り訂正を行わずにデータをやり取りする[7]
  • 受信する側の状態を確認しないため「無確認伝送」である[7]
  • データ形式の取り決めは特に規定されないが、メッセージの最後には終了を示すデリミタ符号が用いられることがある[9]
  • フリー・ランニング方式では、全二重回線の異常検出方法として、受信回線の異常時に送信を停止する簡易的な手順が使われることがある[3]
  • 誤り制御を実施しないため、信頼性が求められる場合は上位層でCRC(巡回冗長検査)などの誤り検出を行う必要がある[10]

用途

無手順は以下のような用途で使用される[1]

有手順との比較

無手順に対して、送信側と受信側の間で確認応答(ACK/NACK)や再送制御などのやりとりを行う方式を「有手順」と呼ぶ[10]。有手順の代表的なものにはベーシック手順(基本型データ伝送制御手順)やHDLC(High-Level Data Link Control)、全銀協手順などがある[11]。有手順は信頼性が高いものの通信効率は低下し、無手順は通信効率が高いが信頼性は低下するという相互的な関係にある[10]

関連項目

注釈

参考文献

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