爆轟

気体が衝撃波を伴いながら燃焼する現象 From Wikipedia, the free encyclopedia

爆轟(ばくごう、detonation)とは、気体の急速な熱膨張の速度が音速を超え、衝撃波を伴いながら燃焼する現象である[1]

概説

一般的には、爆轟を起こしながら燃焼する物質爆薬と呼ぶ。 爆轟においては熱伝導速度を超えて燃焼が起こる場合もあるが、これは衝撃波による断熱圧縮によって燃焼するためである。

なお、速度により、「高速爆轟」と「低速爆轟」に分けられる。

空気中に可燃性ガス(気化したガソリンなど)が充満して、これに着火する場合、爆轟が起きるかどうかは、

  1. 気体の濃度
  2. 空間の密閉強度
  3. 着火する際に加えられるエネルギーの大きさ

に左右される。

爆轟と爆燃の違い

爆轟の「轟」は雷のように激しく鳴り響く様子を表す。超音速の発熱反応面が、媒質中を加速しながら進み、その直ぐ前方を伝播する衝撃波面を駆動するタイプの燃焼現象である。爆轟は衝撃波を伴い、約1 km/sという超音速で伝播する。これは、火炎伝播速度が亜音速(約1 m/s)である爆燃(デフラグレーション)とは異なる。爆轟は、燃料と酸化剤の混合気の爆発によって生じることがある。爆燃と比較して、爆轟は必ずしも外部からの酸化剤供給を必要としない(爆燃では燃焼時に燃料と酸化剤が混合する)。爆轟は爆燃よりも破壊力が大きくなります。爆轟では火炎面が燃料・空気混合気中を音速を超えて進むが、爆燃では音速より遅く進む。

研究

気体の爆轟現象を予測する最も古典的な方法は、デヴィッド・レナード・チャップマン(David Leonard Chapman, 1869年–1958年)とジャック・ジュグエ(Jacques Charles Emile Jouguet, 1871年–1943年)が提唱したCJ理論である。 代数方程式の比較的単純な集合によって記述されるCJ理論は、長年活用されてきた。 原爆の開発で、より高度な計算が必要になってくると、ジョン・フォン・ノイマンヤーコフ・ゼルドビッチによって考え出された、より複雑なZND理論が用いられるようになった。しかし、ZND理論はあまりにも複雑で、高度な計算を要するため、通常では簡易なCJ理論が現在も用いられている。 CJ理論、ZND理論のどちらも1次元であり、安定したモデルを想定しているが、現実には不安定な3次元構造で爆轟が起きるため、より高度な理論の開発が求められている。

関連項目

脚注

外部リンク

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