球体 (三浦大知のアルバム)

From Wikipedia, the free encyclopedia

球体』(きゅうたい、: Sphere)は、2018年7月11日にSONIC GROOVEより発売された、三浦大知の7作目のアルバム。約3年半の月日をかけ、三浦がプロデューサーNao'ymtとともに、ヴォーカル×ダンスパフォーマンスの可能性を追求したコンセプチュアルプロジェクトである。アルバムは、CD+DVD、CD+Blu-ray、CDのみの全3形態で発売された。

本作はアルバム全体としては、アンビエントR&Bや、チルアウト寄りのダンス・ミュージックといった、アメリカを中心としてグローバルなトレンドとなったサウンドとの同時代性を持っている。批評家/ライターのimdkmは、アンビエントR&Bの筆頭でしばしばローファイな録音をコラージュ的に取り入れる――Frank Ocean『Channel Orange』や『Blonde』に対して、本作は一貫してハイファイで、クリアな音像を維持していると指摘している。また本作を特徴づけるサウンドとして、収録曲「円環」や「テレパシー」、「世界」にみられる、80年代の王道をゆくポップスを彷彿とさせるPCM系のドラムマシンやきらびやかなシンセサイザーの音色を挙げている。また本作では「飛行船」などの楽曲で、フューチャー・ベースをはじめとしたEDM以降のダンス・ミュージックが取り入れられている[4]

評価・批評

  • 蔦谷好位置は、テレビ朝日系関ジャム 完全燃SHOW」の企画「売れっ子音楽プロデューサーが選ぶベスト10曲 2018」にて、本作の収録曲「飛行船」を1位に選出し、「日本人の作るポピュラー音楽における芸術性を近年最も感じた曲」と評価した[5]
  • ミュージック・マガジン」の鈴木孝弥は、「言葉、歌は美しい」が「サウンドの振り幅、落差の刺激が過剰で、音の意匠そのものを許容しきれない場面」が多いと述べた[1]
  • また同誌は、2021年3月号掲載の「特集 [決定版] 2010年代の邦楽アルバム・ベスト100」にて本作を第27位に選んでいる。音楽評論家原田和典は選出に際して、「鮮やかすぎる新機軸だ」と本作を評した[6]
  • 上述のimdkmは、著書「リズムから考えるJ-POP史」のなかで、本作『球体』における、グローバルなサウンドにおいて「日本語」「日本」が歌われていることの屈折を指摘。星野源POP VIRUS』や宇多田ヒカルToo Proud」をヒントに、"「日本語によるポップ・ミュージック」と「日本のポップ・ミュージック」の同一性を前提としないポップミュージック"="「J」なしの「POP」"の可能性の探求を展望し、三浦が海外で築きつつあるファンベースにもその展開を期待しつつ、「J=日本」をポストグローバリゼーションの時代において再定義/定位する試みの必要性を論じた[7]

公演

アルバムの発売に先立ち、2018年5月25日から6月27日までの間に「"完全独演"公演『球体』」が全国7都市で開催された。公演は、三浦大知自身が演出、構成、振付し、ひとり歌い踊り、この物語を体現する形で開催された[8][9]。また、同年12月23日21時(日本時間)には、本アルバムの映像特典として収録された「球体」独演がYouTube Premieresにて世界同時配信された[10]

収録曲

脚注

外部リンク

Related Articles

Wikiwand AI