田の神さぁ(えびのPA)
田の神さぁは、季節ごとに異なる神格を持つとされており、古来より自然と共生する農耕文化の中で信仰されてきた。秋から冬にかけては、木の実や山芋、猪や鹿などの山の幸をもたらす「山の神」として山中に宿るとされ、春になると里に降りて「田の神」となり、稲作を司り田の安全と豊穣をもたらすと信じられている。[要出典]
このような田の神への信仰は、日本全国の水田地帯に見られる一般的な民間信仰であるが、その神を石像として具現化し、田の畦や村の一角に祀るという形態は、南九州(特に鹿児島県・宮崎県)に特有の文化とされる[1][2]。
地元ではこの神を親しみを込めて「田(た)の神(かん)さぁ」と呼び、新たに田を開墾する際には、その守護神として必ず祭祀の対象とされてきた。このため、田の神の信仰は単なる神格への崇拝にとどまらず、各地の農地開発の歴史と密接に結びついており、「田の神の歴史は、そのまま田の歴史」とも言われる[誰によって?]。
また、田の神さぁは農耕守護の神であると同時に、豊作祈願や健康祈願、地域の安寧など、生活全般を見守る存在として信仰されている。多くの場合、地蔵信仰と同様に、石像の側に酒や団子、果物などの供物を捧げる風習が現在も続いている[2]。