石清水八幡宮権別当田中宗清願文
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石清水八幡宮権別当田中宗清願文(いわしみずはちまんぐうごんのべっとうたなかそうせいがんもん)は、鎌倉時代に作成された願文である。漢文と仮名文の二種類の本文が現存することで知られている。
仏事法会の際、その主催者である施主の願意を述べた文章を願文と呼ぶ。願文は元来漢文で記されるものであったが、鎌倉時代になると、仮名を交えて表記されたものが作成されるようになった[1]。
石清水八幡宮権別当田中宗清願文は、もともと儒者の大江周房が漢文で作成したものを、石清水八幡宮の社僧であった田中宗清の請により、藤原定家が仮名交じりに書き下したものと考えられている[2]。結果、ほぼ同一の文章を持つ、漢文の願文と仮名交じり文の願文の二種類が作成された。
藤原定家による書き下しは、一部に改変を加えた部分や、漢文との対応箇所を欠く部分も見られるものの、概して原漢文を忠実に仮名文に置き換えたものである。よって、鎌倉時代当時の漢文の読みを知るうえで貴重な資料である。