絶対差

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数学における絶対差(ぜったいさ、: absolute difference)は、二つの数の絶対値をいう。特に二つの実数 , に対し、それらの絶対差は

実数 x, y の絶対差を実数直線上のそれらの間の距離として図示したもの

で与えられる。これは実数直線において , に対応する点の間の距離を表す。[1][2]

この絶対差により、

とおけば、有理数全体 実数全体 の上に標準的な距離空間の構造が定まる。[3]

性質

任意の距離函数が満たすのと同様に、絶対差も次の性質を満たす。[4][3]

  • 非負性: .
  • 不可識別者同一性: .
  • 対称性: .
  • 三角不等式: .

また、 または のとき

が成り立つ。これは絶対値の区分的定義から直ちに従う。[5]

単なる差 は一般には非負でも対称でもないが、

,

はなお成り立つ。

具体例

例えば

,

である。したがって、絶対差は二数の大小関係によらず、それらが数直線上でどれだけ離れているかだけを表す。[1][2]

一般に、

ならば ,
ならば

である。したがって絶対差は

とも表せる。[5]

距離としての絶対差

実数の絶対値 は、実数直線上で原点 から点 までの距離を表す。これを二点間の距離に拡張したものが絶対差 である。[2]

この見方により、数列や関数の極限、連続性、近似誤差など、解析学の基本概念は一次元では絶対差を通じて記述される。たとえば、実数列 が実数 に収束するとは、

任意の に対して、十分大きな

となることをいう。[6]

比較への利用

絶対値を直接扱う代わりに、平方して比較することがある。実際、

が成り立つ。これは

であること、および平方函数 が非負実数上で単調増加であることによる。

同様に、

も成り立つ。このような変形は、絶対値記号を含む不等式の処理や計算機上の実装などで用いられることがある。

関連項目

出典

外部リンク

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