縦拳
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平拳との比較
平拳と比較すると、肘が下を向くため特性が大きく異なる。実際に縦拳で突くと肘が下を向くのが容易に見て取れる。
以下に縦拳と平拳の特性の違いについて列挙する。
縦拳
- 拳は上下に振れやすく、左右には振れにくくなる。つまり、パリングに強く、横への回避には対応が難しくなる。
- 脇が締まるため、容易に体重を乗せた拳を打つことができる。
- 手首のスナップは殆ど効かなくなる。逆に言えば、殴った時の衝撃で手首がぶれにくいため、適切に衝撃を与えやすい。
- 手首のスナップが効かないため、最高速で平拳に劣る。また、射程は短くなる。
- 手首を捻る必要がないため、初速で平拳に勝る。ジャブの時に顕著。
- 腰を屈めて打ち込むのは難しい。胴突きはボディーブローに近い形か、打ち下ろしのストレートに近い形で打ち込む。
- 肘の構造上、縦拳でフックは遠心力が殆ど効かない。
- 手首のスナップを必要としないため、寸勁が可能。
平拳
- 拳は左右に振れやすく、上下に振れにくくなる。左右の回避、特に肘の内側への回避には非常に強い。
- 肘が外を向くため、脇が開いてしまう。脇を締めたまま平拳を打つにはある程度修練を要する。
- 手首のスナップが効く。スナップ次第で、射程の長い拳、速い拳、波動突き(波動拳)のような重い拳を使い分ける事ができる。(波動突きは己の体重程度の握力がないと怪我をするので注意)
- 手首を捻る必要があるため、初速では縦拳に劣る。また、適切に当たる範囲が狭い。
- 腰を屈めた状態でも打ち込みやすい。胴突きは腰を屈めてのストレートか、打ち下ろしのストレートに近い形で打ち込む。
- 肘が外を向くため、フックは最大限遠心力を発揮できる。
- 適切な修練を踏めば、「脇が締まり、最高速に優れる、体重の乗った」拳を打つことができる。ただし、動く相手に適切に当てるのはそれなりに難しい。
誤解として「縦拳はガードをすり抜けやすい」というものがあるが、実際には全くそのようなことはない。裸拳の場合、ガードは受け止めるものではなく受け流すものなので、例えガードをすり抜けたところでその直後に弾かれることになる。ガードを受け止める傾向にあるグローブ付きの格闘技の場合、グローブが大きすぎて結局ガードをすり抜けるのは困難である。
おそらく、縦拳の初動が速いため、ガードが間に合いにくいために起こった誤解と考えられる。