老兵は死なず
From Wikipedia, the free encyclopedia
老兵は死なず(Old soldiers never die)は、英語のキャッチフレーズであり、兵隊歌『Old Soldiers Never Die』のスタンザ「老兵は死なず、単に消え去るのみ」(Old soldiers never die, they simply fade away)を短縮したものである。イギリスやアメリカ合衆国の軍人によって19世紀頃から歌われたほか、ダグラス・マッカーサーが退任演説の際に引用したことでも知られる。
この言葉は、「戦争を戦い抜いた兵士も、時間と共に忘れ去られていく」[1]、「兵士は老いながらも生き続けることはできるが、彼らが生きていることと彼らの成し遂げたものは忘れ去られていく」[2]、転じて「役割を終えたものは表舞台を去る」といった意味に解釈される。また、マッカーサーが退任演説に際し、自らを老兵になぞらえて引用した後には、「戦場で死ぬことなく軍を去ることになった自身のことを誇った言葉」という意味合いも加えて解釈されるようになった[3]。
兵隊歌『Old Soldiers Never Die』は、ゴスペル歌『Kind Thoughts Can Never Die』の替え歌であり、元々はイギリス陸軍の将兵によって歌われていた[4]。
Old soldiers never die,
Never die, Never die,
Young ones wish they would.[5]
Old soldiers never die
They simply fade away.
Old soldiers never die,
Never die, Never die,
Old soldiers never die
このほか、兵営生活を題材にした歌詞も知られている[6]。このバージョンでは、彼らの貧しい食生活に触れられるほか、兵卒は毎日ビールを飲み、伍長は年功章を自慢し、軍曹は訓練ばかりをやりたがり、そうして過ごすうちに誰もが老兵として消え去っていくと歌われる。[7]
原曲『Kind Thoughts Can Never Die』は、1855年頃にアメリカのハッチンソン・ファミリー・シンガーズのメンバー、シスター・アビーことアビー・ハッチンソン・パットンが作曲した[8]。
いつ頃作られたのかは定かではないが、少なくとも第一次世界大戦までにはイギリス兵らに広く知られる兵隊歌になっており、士官らの退役を記念するパーティなどでもしばしば歌われた。1908年2月25日付の『Buchan Observer and East Aberdeenshire Advertiser』紙に掲載された、ゴードン・ハイランダーズ連隊第3義勇大隊長の退役を報じる記事では、『Old Soldiers Never Die』が歌われたことに触れられている[2]。1900年代頃にはアメリカ軍人にもよく歌われるようになっていた。スペイン内戦の際には、アメリカ人義勇兵による国際旅団、エイブラハム・リンカーン旅団でも歌われていたという[9]。