聖母子 (モラレス、エルミタージュ美術館)

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製作年1570年代
種類板上に油彩
寸法71.5 cm × 52 cm (28.1 in × 20 in)
『聖母子』
ロシア語: Богоматерь с Младенцем
英語: The Virgin and Child
作者ルイス・デ・モラレス
製作年1570年代
種類板上に油彩
寸法71.5 cm × 52 cm (28.1 in × 20 in)
所蔵エルミタージュ美術館サンクトペテルブルク

聖母子』(せいぼし、: Богоматерь с Младенцем: The Virgin and Child)は、スペインの画家ルイス・デ・モラレスが1570年代に板上に油彩で制作した絵画で、モラレスが好んだ「聖母子」の主題を扱っている[1]。1845年にD・P・タティシュチェフ (D.P. Tatishchev) 氏から遺贈されて以来[2]サンクトペテルブルクエルミタージュ美術館に所蔵されている[1][2][3]

エル・グレコと同時代人であったモラレスは、スペインのマニエリスム様式を代表する画家の1人である。彼は、聖書の物語と聖人の描写、神聖な主題により[4]「聖なるモラレス」と呼ばれた[3][4]

モラレスの描く人物はマニエリスム特有の長く引き伸ばされた形態を持ち、劇的な緊張感が漂っている。また、イタリアの画家たちの聖母子が人生への限りない愛を伝えているのに対し、モラレスの聖母子はどことなく悲劇的な調子を帯びている[5]。本作の幼子イエス・キリストが手に持つ糸巻棒は受胎告知の場面の聖母マリアとともに描かれるが、この糸巻棒はイエスがいずれになる十字架を暗示している。すなわち、イエスは将来の受難を予感しており、それがマリアに憂いをもたらしているのである[3]

画面に見られる繊細で筆痕を残さない描法は、レオナルド・ダ・ヴィンチスフマートを想起させる。一方、マリアの頭部から肩に掛かるベールの描写は北方的である。モラレスの芸術形成には不明な部分が多いが、レオナルドとミケランジェロの間接的な影響やデューラー版画との類似が指摘されてきた[3]

なお、モラレスは本作以外にも糸巻棒を持つイエスが登場する図像で『糸巻棒の聖母子』 (プラド美術館マドリード) を描いているが、この図像の原型は疑いもなくレオナルドが1501年に描いたスケッチである (それを弟子たちが複製した複数の『糸車の聖母』がスコットランドバクルー公爵家、米国の個人などに所蔵されている)[6]

ギャラリー

脚注

参考文献

外部リンク

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