花月 (能)
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作品構成
解説
一般的に親子邂逅譚では親子恩愛の情趣が見どころになるが、本作はそれが薄く、次々に展開されるシテの芸、「芸尽くし」が見どころとなっており、能の中でも特に華やかな作品である[1]。
また本作には、美少年趣味、中世寺院における僧の稚児愛玩の趣向の側面があり、特に「小歌」の謡の内容や演出には男色的要素が顕著にみられる[1]。現行の演出では、シテ(花月)がアイの肩に手を置き(もしくは腰に手をかけ)、アイがシテの顔や口を扇で覆い、謡と共に二人が舞台を回るというもので、能の中では特異な演出となっている[1]。とはいえ、曲の細部まで美少年趣味が満ちているわけではない[1]。花月を攫った天狗とは、少年を誘拐した人買いか山伏の比喩だと言われる[2]。中世の寺院では稚児にする少年の買い取りも行っており、人買いがその供給を担っていた[2]。