若きアポロ
From Wikipedia, the free encyclopedia
『若きアポロ』(英語: Young Apollo) 作品16 は、ベンジャミン・ブリテンが1939年に作曲したピアノ、弦楽四重奏と弦楽合奏のための楽曲。
1939年6月18日にカナダ放送協会(CBC)の番組「Melodic Strings」(ブリテンも出演していた)でブリテンの『フランク・ブリッジの主題による変奏曲』の演奏が行われたのに続き、ハリー・アダスキンが彼に新作の委嘱を行った。この作品はCBCの委嘱による最も古い自主音楽作品として知られている[1]。
初演はCBCラジオの「Melodic Strings」1939年8月27日放送回で行われた。この回にはカール・ブッシュの新作(『ケンタッキーの我が家』の編曲)とフレデリック・バイの新曲(『4声の人形組曲』)も初演されている[1]。ブリテンが独奏を務め、アレグザンダー・チュホールディンが指揮した。曲はチュホールディンに献呈された[2]。12月20日にニューヨークで2度目の演奏が行われた後、ブリテンは説明なく曲を引き上げてしまった。次に本作が演奏されたのは1979年のオールドバラ音楽祭で、ステュアート・ベッドフォード指揮のイギリス室内管弦楽団、マイケル・ロールの独奏だった[3]。
本作にはジョン・キーツの未完成の詩である『ハイペリオン』の最後の数行が題辞として掲げられている[4]。曲に霊感を与えたのはブリテンが初めて恋心を抱いた相手であったドイツ出身のジョン・ウールフォードであった。
本作初の商業録音は1982年にピーター・ドノホー独奏、サイモン・ラトル指揮が指揮するバーミンガム市交響楽団で行われた[要出典]。
曲は終始一貫してイ長調で書かれている[5][6]。ブリテンは太陽神の輝く美しさを表現するためにしばしばこの調性を用いていたが、結果として本作を興味深い作品に仕上げるのに成功しているとは言い難く[6]、それ故に彼は2度目の演奏を最後にこの作品を撤回したのではないかと考える評論家もいる[5]。