落合皎児

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落合皎児

落合皎児(おちあい こうじ、英語表記:Kouji Ochiai、1948年2月27日 - 2024年4月11日)は、日本の画家・版画家。長野県出身。1978年よりスペイン・バルセロナを拠点に活動し、絵画および版画(リトグラフ・エッチング)の分野で制作を続けた。

初期・渡欧

1948年2月27日、長野県生まれ。高校卒業後の1968年にスペインへ渡り、バルセロナのサン・ホルヘ美術大学(Escola Superior de Disseny i Art Llotja)で美術を学んだ。その後一時帰国し、デザイン関係の仕事に従事。商業美術より芸術への関心が強まり、創形美術学校(東京)の版画研究科に入学・修了した。

バルセロナでの活動(1978〜1980年代)

版画技術が認められ、1978年に再びバルセロナへ渡り版画の刷り師として活動を開始した。ジョアン・バルバラのスタジオ46(Studio 46)に所属し、ジョアン・ミロアントニ・タピエスらの版画制作に携わった。息子の誕生を機に作家としての活動を本格化させ、1981年にバルセロナの版画専門ギャラリー「ガレリア・エスティアルテ(Galería Estiarte)」と専属契約を結んだ。[1]

1983年、スペイン国立図書館(Biblioteca Nacional de España、BNE)がエッチング作品2点を永久所蔵のため購入した。購入作品は「Lluvia de la tarde nº 5」(1982年、請求番号:INVENT/68692)および「Viento en espejo」(1983年、請求番号:INVENT/68696)。同年、第10回アブリル版画賞展(マドリード)で次席を受賞した。

1984年、ジョアン・ミロ財団主催「第23回国際ジョアン・ミロ素描賞」で第一席を受賞した。[2]

1989年、マドリード市役所および王立サン・フェルナンド美術アカデミー(国立版画院)が共催した公式プロジェクト「La estampa contemporánea en España(150 artistas gráficos)」の公式目録に掲載された。同目録にはピカソ、ミロ、ダリ、タピエスらの作品も収録されている。[3][4]

マドリードでの活動(1990年代)

1991年5月、マドリードの画廊「ガレリア・ガマラ・イ・ガリゲス(Galería Gamarra y Garrigues)」にて個展「KOUJI OCHIAI: Pinturas y dibujos」を開催した。[5]

1995年、フェロール市主催「第12回マキシモ・ラモス国際版画展」で受賞した。

スイス・フランスでの活動

ジュネーヴの出版社エディタール(Editart)オーナーのオルランド・ブランコ氏と協力し、複数のリーヴル・ダルティスト(画本)を制作した。2010年には、フランスの作家ミシェル・ビュトールの未発表詩に素描を添えた限定版画本『Lueurs sur le cœur』(エディタール、ジュネーヴ)を刊行した。ビュトールの研究拠点「アルシペル・ビュトール(Archipel Butor)」は、ピエール・アレシンスキーザオ・ウーキーらと並べてビュトールの協力者の一人として落合を記録している。[6]

ジュネーヴ美術・歴史博物館(Musée d'Art et d'Histoire、MAH)には1983年制作のエッチング「Les yeux fermés」が永久所蔵されている(登録番号:MM-391643)。スイス国立図書館(Bibliothèque nationale suisse)にも『Lueurs sur le cœur』が所蔵されている(請求番号:BN 001615567)。2010年、在ジュネーヴ日本国領事事務所が後援する「日本文化月間(Mois de la culture japonaise)」の公式個展を開催した。

帰国後・晩年

後年、日本に帰国し長野県長野市松代町にアトリエを構えた。長野を拠点にスペインやスイスなどに渡り精力的に創作活動を行う。2024年4月11日、自宅で発生した火災により76歳で死去した。火災を免れたアトリエには約1,000点の作品が残され、息子の落合陽介ギフレによってアーカイブが進められている。

主な受賞・所蔵

受賞

  • 第10回アブリル版画賞展 次席(1983年、マドリード)
  • 第23回国際ジョアン・ミロ素描賞 第一席(1984年、ジョアン・ミロ財団、バルセロナ)
  • 第12回マキシモ・ラモス国際版画展 受賞(1995年、フェロール)

公式目録掲載

公的機関所蔵

主な作品・出版物

”戦場” (エミリー・ディキンソンの詩に寄せて)シェヌ=ブジュリー市役所(スイス)所有

公的機関所蔵作品

スペイン国立図書館に所蔵された落合皎児の作品

画本・詩画集

water mirror 80cm×110cm(ミクストメディア)スイス・ジュネーブ
  • 「Les Cambres」(1983年、詩人グロリア・モンテロとの共作、バルセロナ)
  • 『Lueurs sur le cœur』(2010年、ミシェル・ビュトールとの共作、エディタール、ジュネーヴ)
  • 『ねこ ねこ ねこがいっぱい』(大日本図書、1993年)
  • 『もりにはいっぱい』(架空社、1998年)
  • 『眩しい悲劇 光・風・水』(架空社、2003年)

没後の活動

落合皎児の晩年の作品

死去後、長男の落合陽介ギフレが一般社団法人プロジェクト皎(Project Kou)を設立し、遺作の保存・普及活動を行っている。2025年7月、上野の森美術館(東京)にて回顧展「落合皎児 回顧展 LIFE AFTER LIFE」が開催された(入場無料、主催:一般社団法人プロジェクト皎、後援:フジテレビジョン)。[7]

フジテレビ系ドキュメンタリー番組『ザ・ノンフィクション』では、落合陽介ギフレが亡き父・皎児の作品と生涯を知っていく過程を追った特集が2024年11月から12月にかけて全3回放送された。

2025年には、サラゴサ大学(スペイン)提出の博士論文(アレハンドラ・ロドリゲス・クンチジョス著、『Coleccionismo privado y coleccionistas de arte contemporáneo japonés en España』)において、スペインの民間コレクションに収蔵されている日本人作家の一人として取り上げられた。[8]

関連項目

脚注

外部リンク

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