著作権集中管理
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著作権集中管理(ちょさくけん しゅうちゅう かんり)とは、権利者の代理として活動する組織による、著作権および著作隣接権の使用許諾を指す[1]。著作権管理団体は、徴収団体とも呼ばれることもあり、通常、著作権および著作隣接権の権利者団体、すなわち、著作者(文筆家、作詞作曲家、画家、写真家など)、実演家(音楽家、俳優、舞踊家など)、出版社、レコード会社、映画会社、その他の権利者を代表する[2]。少なくとも、権利者は著作権集中管理団体に対し、自身の著作物の利用状況を監視し、使用希望者との間で使用許諾交渉を行い、正確な権利管理データおよび情報を記録し、著作権のある著作物の利用に対する報酬を徴収し、その報酬を権利者間で公平に分配することを委任している[3]。著作権管理団体はまた、法的権限に基づいて活動する。政府による監督は、管轄区域によって異なる。
著作権集中管理は、著作権法そのものの歴史とほぼ同じくらい古い。著作権管理団体を通じた著作権管理は、1777年にフランスで、演劇における演劇作品および文学作品の利用に関して初めて行われ、これはカロン・ド・ボーマルシェの尽力によるものとされている[4]。音楽分野における最初の著作権管理団体は、1850年にフランスで設立された[5][6]。2020年代初頭現在、著作権管理団体は世界約130カ国で活動している[7]。「著作権管理団体」という用語が登場する以前には、「徴収団体」(collecting society)など、現在も多くの国で使用されている異なる呼称があった。その他の用語としては、「集団管理協会」(collective administration society)や「利用許諾機関」(licensing body)などがある[7]。
集中管理の対象となる権利の種類
著作権管理団体による著作権の集中管理は、権利者による許諾の有無にかかわらず、著作権法に基づき付与された一連の独占的権利を対象とし、これには以下が含まれる。
- 公衆送信権:例えば、バーやクラブで音楽が演奏される場合など。
- 放映権:例えば、生演奏や録音された演奏がラジオやテレビで放送される場合など。
- 原盤による録音権:例えば、CDやオンラインでのストリーミングなど、録音および頒布を目的として作品が複製される場合。
- 演劇作品における上演権:例えば、劇場で作品が上演される場合。
- 文学作品、視覚作品、音楽作品における複製権:例えば、コピー機を使用して書籍や楽譜を複写する場合。
- 著作隣接権:例えば、放送において原盤が使用される際の、実演家や音楽プロデューサーの権利[2]。
さまざまな制作分野では、その分野での特有の用語がよく使われる。例えば、次のようなものがある[7]。
- 音楽作品の権利を管理する演奏権管理団体(日本では日本音楽著作権協会など)
- 原盤制作者の権利を管理する音楽利用許諾会社(日本では音楽特定利用促進機構など)
- 実演家の権利を管理する著作隣接権管理団体(日本では実演家著作隣接権センターなど)
- 文章および画像分野における権利を管理する複製権管理団体(日本では日本複製権センターなど)
著作権管理団体
著作権および著作隣接権の集中管理は、さまざまな種類の著作権管理団体によって行われている。著作権管理団体は、著作者や実演家などの会員に代わって活動し、利用者に対して著作権の利用許諾を発行することで、会員や、著作権管理団体が代理する他国の権利者の著作物の利用を許諾する。また著作権管理団体は、自団体の所属会員および協定を結んでいる他国の著作権管理団体に所属する会員に代わって、使用料率やその他の利用許諾条件について交渉を行い、権利者に代わって使用料を徴収し、権利管理データや情報を記録する。その後、使用料は、国内または外国の著作権管理団体によって会員に分配されるが、個々の権利者である会員は、通常、利用許諾の交渉には直接関与しない[2]。
著作権管理団体は通常、著作権および著作隣接権の権利者が自らの権利を直接管理することが不可能または非現実的であり、かつ、自身が所有または代理する権利の許諾を著作権管理団体に一元化することが権利者の利益となる状況において存在する。著作権管理団体の権限は、通常、その定款(会員制の場合)、任意の委任、他の著作権管理団体との代理契約、または国内法によって付与される。ほとんどの場合、著作権管理団体は非営利組織として運営され、その会員によって所有または運営されている。
著作権管理団体にとっての重要な課題の一つは、会員、その著作物、その他の創作物、およびそれらの利用状況について収集した膨大なデータや情報を適切に管理することにある。したがって、文書化は、国内、地域、そして国際レベルにおける著作権管理団体の円滑な運営に不可欠である。著作権管理団体は、識別子、氏名や筆名、作品名、権利割合、二次出版契約や利用許諾契約、さらには様々な媒体における利用状況など、権利者や作品に関する情報を収集する必要がある。この情報により、著作権管理団体は使用料を徴収し、権利者と照合して分配することが可能になる。多くの著作権管理団体は、日々の業務や他国の著作権管理団体との連携を円滑にすることを目的としたITソリューションを活用している。
集中管理のさまざまな類型
管理対象となる著作物の種類や権利、および各国の法律に応じて、さまざまな形態の集中管理の類型が存在する。以下に代表的な三つの集中管理の仕組みを概説するが、その他の類型も存在し、各国の法的枠組みや利用許諾制度によっては、これらが併存する場合もありうる。
任意の集中管理の下では、著作権管理団体は、自らを代表する権利者から代理権を付与されたことを受け、その権利者に代わって利用許諾を発行する。任意の集中管理制度は、結社の自由および契約の自由の原則に基づく[8]。
強制的な集中管理制度の下では、権利者は個別に許諾を行う選択肢を持たない。この制度では、すべての利用許諾の請求は著作権管理団体を通じて行わなければならない。強制的な集中管理制度は、通常、各国の法律や規制によって定められている。
強制的な集中管理は、通常、著作権または著作隣接権の独占的権利に対する制限とみなされる。なぜなら、この制度の下では、権利者は自らの権利をどのように行使するかについて決定できないからである。したがって、強制的な集中管理は、国際的な著作権関連条約における「三段階テスト」によって認められる範囲内でのみ適用される可能性がある。
一方、報酬請求権については、強制的な集中管理は通常、制限ではなく、当該権利の効率的な管理を可能にするものと考えられている。なぜなら、報酬請求権の権利者は、対象となる行為を許諾するかどうかを決定する立場にないため、その目的は単に報酬を徴収することにあるからである。これが、多くの国において、著作者や実演家から製作者への権利譲渡や私的複製料の徴収など(これらに限定されない)場合を含め、報酬請求権に対して強制的な集中管理がしばしば適用される理由である。
拡張集中利用許諾の類型では、特定の作品分野における利用者と著作権管理団体との間の合意は、法律の規定により、同分野のすべての権利者に適用されることになる。これは「拡張効果」と呼ばれ、著作権管理団体への委託を行っていない権利者(団体の非会員)の作品についても、当該権利者がその作品の利用を禁止していない限り、その適用対象となる。
著作権管理団体は、国内法で定められている通り、権利の種類に応じて、これらの異なる類型のいずれか、またはその組み合わせを採用し、運営することができる。