藤原為盛
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逸話
為盛が越前守在任中に、本来、六衛府の下級役人に支給すべき大粮米を納めなかったため、下級役人をはじめ、その召使までもが大挙して為盛の屋敷へ押しかけた。そこで為盛は7,8時間もの間、役人たちを天幕の中でうだらせてから屋敷内に呼び入れると、暑い中長時間待たされて喉がカラカラに渇いているところへ、すももや塩辛い魚などを肴に出して空きっ腹に十分食べさせた上、(下剤の作用がある)朝顔の種を濃く擂り入れた酸っぱい濁り酒を出して飲ませた。たちまち役人は腹を下して、そこらじゅうへ糞を垂れ流しながら逃げ去ってしまい、これに懲りて為盛の屋敷へ押しかけることはなくなった。このように、為盛は奇抜な工夫をすることにかけては大変な名人であった(『今昔物語集』)[4]。