衣蛸
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その名前が示すようにタコの妖怪。外観は小さなタコと変わりないが、船が近づくと体を衣のように大きく広げ、人間も船も海の中へ沈めてしまうとされ、人々に恐れられているという[2][3]。
体を広げたときの大きさは6畳ほどともいう。また、普段は貝殻の中に入って[3]。多田克己の脚色では、ふだんは、海の上を漂っており、自分を捕らえようとする漁師をこのように襲うという[4]。
ある資料(大藤時彦 1949)では、京都下字川村袖志(現:丹後町袖志)の伝承としており[5]、すなわちこれは丹後半島北端に位置する。あるいは与謝郡の岬周辺に伝わるとされるが[2][3]、荒俣宏は若狭湾に出現するものだとまとめている[8]。
この妖怪と比較される実在のタコが、日本海に棲息するムラサキダコであり、足と足の間に膜を持ち、広げると体の十倍にもなるという。実物はひじょうに小さい[8]。兵庫県竹野町の海岸などでは、地元民に「衣ダコ」の俗名で知られている[9]。