裁判所速記官の設置は、戦後「公判期日の間隔が長い原因は専門の速記官がいないことによる」というGHQによる勧告が発端である[2]。それまでは専用の速記官は存在しなかった。
1951年に裁判所速記官(1期生)の養成開始。1期生はわずか10名だった[2]。
1957年、裁判所法改正。第60条の3(裁判所速記官)と、第60条の4(裁判所速記官補)が追加され、裁判所速記官制度が正式に始まった。[3]
しかし、発足当初は2300人を予定していた採用人数も、1964年以降は935名から増員することがないまま[4]、最高裁判所は1993年に速記官制度の見直しを始める。
そして4年後の1997年2月、速記用の特殊なタイプライターの安定供給が難しいこと、人材確保が困難であること、職業病の問題(肩や腕などを痛める)、録音反訳(テープ起こし)で充分対応できる、などを理由に翌年度をもって速記官の新規採用・養成は停止され、2004年の裁判所法改正[5]で速記官補の設置を規定していた同法第60条の3[6]が削除された。
採用停止後、退職による自然減に加え、現職速記官も書記官等への転官が進められたため、2006年までに定員は300人程度まで減少した。
新規養成停止決定後も弁護士が裁判所速記官の養成再開を求める声明を発表したり、国会の法務委員会で直接最高裁に問い質す議員らがいるが、最高裁の見解は停止が決定した時から一貫して変わっていない。