野球拳 (ハドソンのゲーム)
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日本初のアダルトゲームに関する論争
本作の発売年は定かとなっていない。一方、2000年にリリースされた歴代の美少女ゲームを収集し批評した書籍『パソコン美少女ゲーム歴史大全1982‐2000』[8]や美少女ゲームのレビューを収集した『美少女ゲームマニアックス』を含め[9]、一般には1982年に発売された『ナイトライフ』が日本最古のアダルトゲームとされている[4]が、ハドソンの『野球拳』を最も古い日本製アダルトゲームとする文献が複数存在する。パソコンゲーム誌の編集者である前田尋之は著書の『ぼくたちの美少女ゲーム クロニクル』で本作を日本初のアダルトゲームとし、1981年に発売された作品として紹介している[1]。とりわけ前田は『野球拳』が日本初のアダルト「ゲーム」であるのに対し[1]、『ナイトライフ』は日本初のアダルト「ソフト」と表現している[10]。また、アダルトゲームの歴史についてまとめた『エロゲー文化研究概論 増補改訂版』では、1981年3月に出版された書籍『マイコン機械語入門』(電波新聞社出版)に掲載されたハドソンのゲーム広告のページが抜粋されており、本作が通信販売のラインナップにあったことが紹介されている[2]。さらに同書では、1996年1月にNHKスペシャル枠で放送されたドキュメンタリー番組『新・電子立国』の第4回において、1979年夏にパソコン専門誌『月刊マイコン』にハドソンによる初期のゲームソフト群の広告が掲載され、そのなかに『野球拳』が含まれたと述べられているとし、記録上最古の日本製アダルトゲームとして位置づけている[4]。
ゲーム内容
批評・反響
キルタイムコミュニケーションが発行していた中古ゲーム専門誌『ユーズド・ゲームズ』で記事を連載していたライターの大澤良貴は『美少女ゲームマニアックス』に寄せた記事の中で『野球拳』を紹介し、登場キャラクターを「出来の悪い性別すらさだかでないアスキーアート、いや、アスキーアートと呼ぶのも失礼な記号の集合」と形容して批判したが、パソコン上でじゃんけんができることに感動・興奮を覚えた作品と言及している[9]。
『月刊ゲームラボ 2016年6月号』に収録された記事「今だから振り返ってみたい美少女ゲームの世界 1981 - 2016」には、文字で書かれた「めぐみちゃん」の脱衣絵がプレイヤーにご褒美として受け入れられたのだろうか、と懐疑的なコメントが掲載されている[6]。
『ぼくたちの美少女ゲーム クロニクル』の中で前田尋之は、グラフィック性能の無いプラットフォーム上で文字で描かれたイラストを収録したゲームソフトを発売した制作側に賞賛を送っている[1]。一方で、このようなお色気作品は需要が見込めたという当時を踏まえても「驚くほどにエロくない」と評している[1]。前田の公式サイト「電脳世界のひみつ基地」において、ライターの松田もめぐみちゃんの身体は「まったくエロくない」と指摘しているものの、表情差分を肯定的に評価している[5]。
『エロゲー文化研究概論 増補改訂版』の中で著者の宮本直毅は、本作のグラフィックについて「図形のダッチワイフとでもいう感じの朴訥とした絵ヅラ」と表現し酷評した[4]。
また、本作がリリースされた後、MZ-700上でファンアートのリメイク作品が制作されており、より可愛くなった「めぐみちゃん」が実装されるという反響があった[1]。