初めて間接差別という概念が登場したのは、米国における1971年のGriggs事件連邦最高裁判決であり、1964年公民権法第7編の解釈として、「差別的効果法理(disparate impact)」が確立した。その後裁判例を積み重ね、1991年公民権法に差別的効果に関する規定が設けられた。
アメリカにおいて生成、発展した差別的効果法理の概念はヨーロッパに渡り、間接差別と呼ばれるようになった。欧州共同体(EC)の1976年男女均等待遇指令第2条第1項で「均等待遇の原則は、直接的であれ、間接的であれ、性別、特に婚姻上又は家族上の地位に関連した理由に基づくいかなる差別も存在してはならないことを意味する」と規定している。
英国、カナダ、スウェーデンなどでは、間接差別禁止が法律に明記されている。たとえば、英国の「性差別禁止法」(Sex Discrimination Act)(1975年)における間接差別の定義は「経営者が男女平等だと主張する規定や基準、慣行を適用しても、それにより不利益を受ける割合が女性のほうが相当大きく、かつ経営者がその規定や基準や慣行が『性別とは関係がなく正当性はある』と立証できず、なおかつ女性にとって不利益なもの」である。
国連の女子差別撤廃条約では、間接差別も直接差別と同様に性差別に当たると定めている。なお、日本は国連の女子差別撤廃委員会(CEDAW)から「間接差別の禁止の法制化」について、1994年と2003年に勧告を受けている。