集合の分割
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例と反例
分割と同値関係
集合 𝑋 上の任意の同値関係 𝑅[注釈 1] について、その同値類の集合 𝑋 / 𝑅 は 𝑋 の分割である。集合 𝑋 の同値関係 𝑅 からその同値類集合として 𝑋 の分割を得ることを、𝑅 による 𝑋 の類別または分類(英: classification) という[2]。
逆に、𝑋 の任意の分割 𝒫 から 𝑋 上の同値関係 𝑅𝒫 を定義することができる。すなわち、𝑋 の任意の二元 𝑥 と 𝑦 が 𝒫 の同じブロックに属するとき、𝑥 ∼ 𝑦 とすれば、これは同値関係を定める。このとき、同値関係 𝑅𝒫 を分割 𝒫 に付随する(英: associated)同値関係という[2]。
したがって、集合に同値関係を設定することと集合の分割は本質的に等価である[3]。
分割の細分
集合 𝑋 の任意の分割 𝒫 と 𝒬 について、𝒫 の任意のブロックが 𝒬 のいずれかのブロックの部分集合であるとき、𝒫 を 𝒬 の細分(英: refinement)という。大雑把に言えば、𝒫 と 𝒬 は等しいか、𝒫 は 𝒬 より細かな分割である。
これを 𝒫 ≤ 𝒬 と表記することもある。
𝑋 の分割の集合におけるこの「より細かい」関係は半順序であり(そのため、≤ で表すのが適当)、実のところ完備束である。例えば、𝑋 = {1, 2, 3, 4} の「分割束」には15の元があり、以下のハッセ図で表される。

もう1つの例として、同値関係の観点から分割を細分化する方法を述べる。𝐷 を一般的なトランプの52枚のカードの集合とする。𝐷 における「色が同じ」という関係を ~C などと表記する。このとき2つの同値類、{赤いカード} という集合と {黒いカード} という集合が得られる。この ~C に対応した2ブロックの分割には「スートが同じ」という関係 ~S による細分が存在し、4つの同値類 {スペード}、{ダイヤ}、{ハート}、{クラブ} が得られる。
非交差な分割
自然数の集合 N = {1, 2, ..., n} の同値関係 ~ に対応した分割が非交差 (noncrossing) であるとは、N 内のそれぞれ別の数 a、b、c、d が a < b < c < d という大小関係で、しかも a ~ c および b ~ d ということがない場合である。 上記のX = {1, 2, 3, 4} では、13/24のみが非交差ではない分割である. 有限集合の非交差な分割の束は、自由確率論において重要であることが近年わかってきた。2つの束の結びをとる操作が合致しないため、これらは全ての分割の束の部分集合を形成するが、部分束ではない。
